2008/8/30 卵子バンク計画 夫婦外の体外受精に YOMIURI ONLINEより転載
卵子バンク計画 夫婦外の体外受精に
不妊治療の団体 国は静観
(2008年8月30日 読売新聞)

全国21か所の民間不妊クリニックで作る「日本生殖補助医療標準化機関」(高橋克彦理事長)が、不妊治療を求める夫婦のために卵子を無償提供する女性を登録する「卵子バンク」を設立することを決めた。年内に、卵子を提供するボランティアの募集を開始する予定だ。卵子バンクの創設は国内で初めて。
病気で卵巣を摘出したり、機能が低下した女性が妊娠するには、他人から卵子をもらって体外受精するしか道がない。だが国内では日本産科婦人科学会が夫婦間以外の体外受精を認めなかった経緯もあり、卵子提供による体外受精は、ほとんど実施されていない。
米国には、商業目的の卵子バンクが多数存在し、これまでに卵子提供を望む日本人カップル数百組が渡航したとみられている。
国内で卵子提供を法規制する動きはあるものの遅々として進まないため、同機関は今年7月、第三者から提供された卵子や精子で体外受精を行うための独自の指針を策定した。
卵子バンクはそれに続く措置で、ボランティアは原則、子供を持つ35歳未満の女性に限定。卵子提供に伴う医療費などを除き、無償が条件となる。生まれた子が遺伝上の母親を知る権利を保障するため、ボランティアの個人情報は子供の誕生から80年間保管される。
現在21施設のうち7施設が卵子・精子提供による体外受精を行う意思を表明。うち4施設が9組の不妊夫婦に対し、実際に体外受精をする準備を進めている。
高橋理事長は「インターネットなどでボランティアを集め、骨髄バンクのように不妊患者を救う仕組みを確立したい」と話している。
同機関が既成事実を積み上げるのに対し、厚労省や産科婦人科学会は「法制化されるまで控えてほしい」と呼びかけるが、基本的には静観の構えだ。
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