2008/9/6 大衆薬、競争激化へ「登録販売者」スーパーもサービス強化 YOMIURI ONLINEより転載
大衆薬、競争激化へ「登録販売者」スーパーもサービス強化
(2008年9月6日 読売新聞)

これまで薬剤師のいるドラッグストアや薬局などでしか買えなかった大衆薬の多くが来年度からスーパーなどの量販店で買えるようになりそうだ。
薬事法の改正で、副作用の危険性の低い大衆薬は、薬剤師だけでなく、新たな「登録販売者」の資格を持つ店員が販売できるようになるためだ。スーパーだけでなく、家電量販店、コンビニなどでも販売できる店舗を増やす動きもある。競争激化で、消費者にとっては大衆薬の価格低下というメリットが期待できそうだ。(浜中昭彦)
大衆薬

大衆薬の登録販売者は、改正薬事法で新設される販売資格だ。第1回の試験が8〜10月にかけて全都道府県で行われており、約6万人が受験するとみられ、実際の制度は09年6月までにスタートする。
薬事法で大衆薬は副作用を起こす危険性に応じて3段階に分類されている。
スーパーなどは、特に安全上の問題がない消毒薬やコンタクトレンズ用薬など医薬部外品を店内で販売し、大衆薬を扱う場合は薬剤師を雇って薬売り場を作ったり、薬剤師のいるドラッグストアを併設して販売していた。
今後は登録販売者の資格を持つ店員がいれば、第2分類の「バファリン」(ライオン)などの解熱鎮痛薬、第3分類の「ロート」(ロート製薬)などの洗眼薬を始め、多くの大衆薬を販売できるようになる。ただ、「ガスター10」(第一三共ヘルスケア)や「リアップ」(大正製薬)など第1分類の一部の胃腸薬や毛髪用薬などは薬剤師がいなければ販売できない。処方せんが必要な「医療用医薬品」も薬剤師がいる調剤薬局しか販売できない。
販売拡大
登録販売者になるための受験資格を得るには、薬売り場の「1年以上の実務経験」などが必要だ。流通各社は大衆薬を扱えるかどうかが今後の集客と売り上げに影響しかねないため、多くの社員を受験させている。
食品スーパー大手のマルエツは、登録販売者を増やして、大衆薬を販売する店舗を現在の49店舗から全240店舗に拡大。「今後は食品スーパーでも薬がないと、消費者に品ぞろえが不足していると思われる」(商品統括生活用品部)という。
イオンは総合スーパーのジャスコや食品スーパーのマックスバリュなど、すでに全店舗の8割の310店で薬を販売し、このうち約130店は処方せんも扱える調剤薬局だ。薬事法改正後は、大衆薬の商品説明を登録販売者が行い、薬剤師は調剤に専念して、双方のサービスを強化する。
また、家電量販最大手のヤマダ電機は7月から大衆薬を扱い始め、現在4店舗での販売は好調という。ホームセンター第2位のカインズは現在、全店舗の5割強の84店で大衆薬を販売しており、登録販売者を増やして、販売時間の延長や接客強化などのサービスを拡充する。
消費者に恩恵
薬売り場が増えれば、大衆薬の品ぞろえが充実し、価格低下が進む可能性が高い。大和総研の津田和徳アナリストは、「大衆薬が普通に販売できるようになるため、価格競争が進む」と、消費者にとってもメリットが大きいと分析する。
ドラッグストア最大手のマツモトキヨシは製薬会社と協力して割安な自主企画商品(プライベートブランド=PB)の大衆薬を現在の300品目から、さらに増やすため、商品開発を進めている。
一方、コンビニは、これまで薬売り場がなかったため、従業員に登録販売者の受験資格がないケースがほとんどで、ハードルが高い。だが、ファミリーマートは9月に直営の都内2店舗で薬剤師を雇って大衆薬販売を始め、そこで1年以上勤務した社員に順次、登録販売者の資格を取ってもらい、直営店での大衆薬の取り扱い店舗を増やす方針だ。
経営統合協議へ
ドラッグストアチェーン大手のキリン堂(本社・大阪市)とアライドハーツ・ホールディングス(本社・神戸市)は5日、経営統合に向けた協議を始めることで合意したと発表した。両社の連結売上高を合算すると2095億円で、業界7位の規模になる。キリン堂は「キリン堂」など三つのドラッグストアを近畿を中心に、関東や中部などにも展開している。アライドハーツも「ライフォート」など四つのドラッグストアを近畿を中心に展開している。
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