2008/11/21 なくそう・減らそう糖尿病:第10部・患者の心理的葛藤/6 毎日jpより転載
なくそう・減らそう糖尿病:第10部・患者の心理的葛藤/6
2008年11月21日 毎日新聞 東京朝刊
◇「優等生」一転、過食に−−摂食障害、若い1型患者に多く
◇インスリン注射放棄で合併症も
チョコレート、クッキー、ケーキ。血糖値が上がりそうな甘いものを、とにかく口にしたくなる。砂糖をそのまま食べることもあった。血糖値の管理がうまくいかないと、過食する。血糖値を下げるホルモン「インスリン」の分泌ができなくなる1型糖尿病を15歳で発症した茨城県在住の増田さゆりさん(27)は、そんな行為を繰り返す時期があった。「食べている瞬間は何も考えずにいられた。全部食べてしまうと、罪悪感で泣きたくなった」と振り返る。
過食するようになったのは18歳、学生のときだった。知人から手紙で、糖尿病を理由にいわれのない批判を受けた。当初は、医師らに指導された1日1600キロカロリーの厳しい食事制限を守り、インスリン注射もきちんと打つ糖尿病患者の「優等生」だった。だが、この手紙のせいで、糖尿病であることに嫌悪感を抱くようになった。インスリン注射も放棄した。
「なぜ注射しないの」と尋ねる母親にあたるようになり、良好だった関係が崩れた。つらい思いを伝えられず、自分の殻に閉じこもった。「どうして分かってくれないの」。満たされない気持ちを、食べることで埋めた。体調は悪化し、仕事も休みがちになった。
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過食や拒食などの行動に走る摂食障害。1型糖尿病を発症した若い女性の1割が摂食障害を発症し、体重や食事の問題を抱える人を含めると3割にのぼるといわれる。福岡市の九州大病院心療内科には、糖尿病で心理的疾患がある患者が全国から集まる。
この14年間に224人の1型患者が心療内科を受診し、そのうち約7割は摂食障害で、平均年齢は25歳と若い。糖尿病をきっかけに家族との関係がぎくしゃくし、人間不信に陥る患者もいる。
同病院の瀧井正人講師は「精神面での発達途上で自己管理の大変さに直面すると、病気を受け入れられなくなることがある」と語る。また、無理な食事制限をしてしまい、その反動で過食に向かうこともある。
深刻なのはインスリンを打たなくなってしまうことだ。糖尿病を受け入れられなかったり、「打つと太る」という誤ったイメージがあるからだ。実際に、網膜症や腎症などの合併症を起こした若い患者もいる。
瀧井さんは「守るべきことが多いと、患者さんを追い込んでしまう。1型糖尿病はインスリンが出ないだけの病気だから、注射で補えば心配はいらないと伝えている」と話す。
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増田さんは九州大病院に2度入院した。食事や血糖値管理の指導のほか、1週間だれとも会わずに自分と徹底的に向き合うといった治療も受けた。自分は母親への不満の塊のような存在になっていたが、自分を支えてくれた多くのことを思い起こせるようになった。増田さんはイラストを描くことで、自分の気持ちを表現できるようになった。
退院後、血糖値管理も適切に行うようになった。結婚し、今年は元気な女の赤ちゃんに恵まれた。糖尿病になってから、結婚も出産もできないと思い込んでいたという。
増田さんは「摂食障害で悩む人が他にもいることを知って、何とか立ち直ることができた。同じ経験をしている人には、『自分だけじゃない』ことを伝えたい」と訴える。
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生活習慣の乱れなどが原因で発症する2型糖尿病でも、食行動で問題を抱える人が少なくない。
東邦大医療センター佐倉病院(千葉県佐倉市)では、減量が必要な肥満患者に対して、専門医が精神科医や臨床心理士、栄養士らとチームをつくって治療している。過食や肥満の背景には、心理的ストレスが潜んでいるからだ。
仕事上の人間関係や介護や子どもの問題、過去に受けた暴力など、患者が抱える悩みは「社会の縮図」だ。過食だけでなく、うつ病やアルコール依存症を併発している例もみられる。
チームはまず、患者の話を聞き、過食を抑制できない理由を検討する。健康管理ファイルをつくり、血糖値や体重、運動について記録してもらい、きめ細かな指導をする。
白井厚治院長は「心理的問題を抱える患者さんは、食べることでかろうじて精神的なバランスを保っている。そこを解きほぐさずに、ただやせなさいと言っても、うまくいかない」と指摘する。【下桐実雅子】
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イラストは、過食を警告するシンボルマークの「エンゼルピッグ」
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ドクター ご紹介 - http://kanja.ds-pharma.jp/health/yotsu/doctor/078/index.htmlから転載







腰痛の発生頻度や原因について教えてください。
上半身の重さは体重の約70%といわれています。その重さを支えているのが腰椎です。腰椎には椎体という骨の部分と椎間板という骨と骨の間に入っている部分があります。椎体は機械的な負荷により変形が進行し、また骨粗鬆症の進行とともに脆くなっていきます。椎間板も年齢とともに変性していきます。驚くことにこの変性は10歳の子供たちのすでに9%に起こっていると報告されています。治療を要する腰痛の発生頻度の調査では20歳代以上の年齢層ではほぼ同じくらい(40〜65%)で発生していることが報告されています。このような背景から近年、腰痛はもっとも有訴率が高い疾患になっています。大半の腰痛は数日間で治りますが、臀部痛や下肢痛を伴う腰痛は専門的な治療が必要になる場合も多いので注意しましょう。





