鍼灸・整骨の治療だけでなく、身体バランス調整を通した健康的な美容までのトータルケアを

京都市下京区/富士鍼灸整骨院(ふじしんきゅうせいこついん)

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2008/11/21 特集:地域医療を考える 慢性関節疾患 m3.comより転載

特集:地域医療を考える 慢性関節疾患



記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社

【2008年11月21日】

特集:地域医療を考える 慢性関節疾患 麻植協同病院・三上診療部長に聞く

 ◇長年の家事、肥満、加齢で軟骨摩耗??減量で負担軽減

 年を取るにつれて、階段の上り下りで関節の痛みを訴える人が多くなる。深刻な場合は歩行障害を起こし、日常生活に支障をきたす場合も。こうした慢性関節疾患は過度の負担や肥満、加齢などで関節の軟骨がすり減ることから来るものが多く、高齢化の進行とともに患者が増えている。症状や予防法を麻植協同病院(吉野川市鴨島町鴨島)の三上浩診療部長(55)に聞いた。【聞き手は竹内之浩・毎日新聞徳島支局長】

 ◇女性に多く、生活に支障

 ??まず関節の仕組みを教えて下さい。

 関節は骨と骨をつなぎ、体を動かす役割があります。正常な関節では骨の表面にある軟骨が機能して衝撃を和らげたり、滑らかに動くようになっています。慢性関節疾患は、加齢を主体とした軟骨の磨耗と骨の変形が緩やかに進行していく病気です。手指や肩といった上肢の関節では不便さが、体重を支える膝(ひざ)関節や股(こ)関節では立ち動作や歩行での障害が起こりやすいです。

 ??どれくらいの患者がいますか。

 国内の推定患者数は700潤オ1000万人と言われ、女性が多いのが特徴です。50歳以下では男性が多いのですが、60歳を超えると女性が圧倒的に増えてきます。男性では肉体を使う労働が、女性では閉経による女性ホルモンの減少や長年にわたる家事労働、正座の積み重ねが原因の一つと考えられます。
 ??慢性関節疾患の代表的な病気は。
 原因がはっきりしない一次性のものと、基礎疾患や関節の構造異常など原因が分かっている二次性のものに分かれます。一次性では主に加齢による変形性関節症が多く、二次性では幼年期の関節脱臼や成長障害による変形性関節症、自己免疫障害による関節リウマチ、食物の代謝異常による痛風などがあります。

 ??ここでは、特に多い変形性膝関節症、変形性股関節症、関節リウマチについてお聞きします。まず変形性膝関節症から。

 大腿骨(だいたいこつ)と下腿骨の軟骨が磨耗・変形して骨同士のかみ合わせが悪くなり、関節を袋状に包んでいる関節包が炎症を起こし、痛みを感じるようになります。最初は立ち上がり時などの軽い痛みから始まりますが、さらに炎症が続くと、関節液が過剰にたまり、関節が腫れ、膝の曲げ伸ばしの制限も伴うようになります。大腿骨と下腿骨が直接ぶつかるまですり減ると、非常に激しい痛みを覚え、日常生活に著しい支障が生じます。
 診断はレントゲンで行います。また、患者本人も膝のO脚変形によって自覚していることが多いと思います。O脚変形は一般的に膝の内側に負担がかかりやすいため、内側の軟骨が減って起こります。O脚になると、さらに膝の内側への負担が増す、という悪循環に陥りやすくなります。

 ??治療法は。

 初期は正座や中腰をやめるなどの日常生活の指導、炎症と痛みを抑える消炎鎮痛剤の服用、O脚を矯正する装具の使用を行います。それに加え、減量も重要です。膝関節や股関節には歩くだけで体重の3、4倍、階段の昇降では6潤オ8倍の負担がかかると言われています。1キロ減量しただけで、4潤オ8キロの負担を軽減できるのです。中期になると、関節にヒアルロン酸製剤を注射します。ヒアルロン酸は軟骨の成分の一つで、これによって軟骨の修復を図ります。
 こうした治療でも効果が上がらない場合は手術を行います。手術は大きく分けて、骨切り術と人工関節置換術があります。前者は下腿骨を切って形を変え、O脚を矯正することで膝の内側にかかる負担を軽減させる手術です。関節の損傷が中期程度までで、骨がくっつきやすい60歳代までが対象です。
 後者は磨耗・変形した関節を金属やセラミックなどでできた人工関節に置き換える手術です。痛みの原因が取り除かれるため、劇的に症状が改善されます。手術後3、4日で日常生活が送れるようになります。症状が重く、高齢の方にお勧めします。

 ??次は変形性股関節症について。

 変形性股関節症は二次性のものが多数を占めています。股関節は大腿骨先端の骨頭と呼ばれる丸い部分と、その受け皿である骨盤の臼蓋(きゅうがい)という部分が組み合わさってできています。幼児期の股関節脱臼や骨頭の成長障害、臼蓋の形成不全などの原因で、骨のかみ合わせが悪くなって起こると考えられています。
 足をひきずって歩いたり、走るのが遅いといった自覚症状は比較的若い時期から現れますが、痛みを伴うのは育児で股関節に負担がかかる出産後や、体重が増加する中年期に多いようです。近年は高齢化が進み、軟骨が磨耗して起こる一次性のものが増えています。検査や治療は変形性膝関節症と同じです。

 ◇自転車、プール内歩行で筋肉強化

 ??関節リウマチはどんな病気ですか。

 関節に炎症が起こって関節が腫れたり、痛みが起こる病気で、中年女性に多く発症します。原因は不明ですが、自己免疫疾患の一つと考えられています。自己免疫疾患とは、本来異物を攻撃する免疫反応に異常が起こり、自分自身の細胞を攻撃してしまうことです。
 この病気は関節包の内側にある滑膜が病巣となり、ここで炎症が始まり、骨や軟骨を破壊していきます。症状は手指のこわばりに始まり、両指関節の腫れが複数出て、1カ月ほど持続します。1関節の痛みや腫れだけにとどまり、2、3日で治るなら関節リウマチの心配は少ないと考えられます。確定診断には血液検査が有効で、治療には抗リウマチ薬を使います。
 関節リウマチは薬を飲んでも完全に治ることまずありません。一時的に軽快したため勝手に薬の服用を中断すると症状が再発、増強しますので、医師の指示を守って下さい。リハビリは関節の機能を保つのに有効です。関節の変形・破壊が進み、日常生活の障害が生ずると手術を行います。手術には病巣の滑膜切除から人工関節置換術まで多くの方法があるので、症状に合った方法を選ぶことが大切です。

 ??関節疾患になったら、いつ手術すべきですか。

 悪性の病気ではないので、いつしなければならないということはありません。しかし、関節周囲の筋肉がやせ、関節の動きが制限されて固まると、手術はやりずらくなり、リハビリにも時間がかかります。また、悪い関節をかばうため、反対側の関節が傷めることもあります。従って、これらの症状を認めたら、手術の時期だと思います。

 ??最後に予防へのアドバイスを。

 膝関節や股関節には想像以上に負担がかかっていることを認識して下さい。だから減量は大切です。また、体重を支える筋肉を鍛えることも大切ですが、散歩では状態を悪化させる恐れがあるので、自転車やプール内歩行をお勧めします。肌が年を取るように、骨も年を取ります。自分の体をいたわることを心掛けて下さい。

………………………………………………………………………………………………………

 ■いきいき糖尿病

 ◇通院中断は重症化招く

 今回は、糖尿病患者さんの通院中断についてお話します。
 ある報告によると、中断の理由には(1)時間の都合がつかない(2)生活に支障がない(3)症状がない(4)診察に行っても変わらないと思う(5)治った(6)一度休むと行きづらい??などがあります。そして、1年以上の通院中断者は、中断歴のない人に比べて、また、その中断年数が長いほど、糖尿病による合併症が重症化していました。
 最近では、「糖尿病の治療薬を指示通りに服用しないと、入院する危険性が増えた」という報告もあります。すなわち、ある1年間に処方された糖尿病薬を80%以上服薬できなかった人は、服薬がほぼ完全な人に比べ、その後1年以内に入院を必要とする確率が2・5倍も高かったのです。
 以上のように、通院の中断理由はさまざまですが、いずれにしても服薬を含め通院の中断は、決して良い結果には結びつきません。残念ながら糖尿病は治りませんが、悪性の病気と違って上手にコントロールすることは可能です。生活に支障が出たり、症状が出てからでは遅すぎるのです。また、「診察に行っても変わらない」のではなく、定期的な診察と検査の結果で、自ら今の生活を少しでも変えていくことが必要です。
 確かに一度受診を休むと病院に行きづらくなりますが、自分の療養生活がうまくいったか否かの確認のため受診するわけですし、担当医を含め医療スタッフも、来院しないあなたのことをきっと心配しているはずです。現在通院を中断しているあなた、勇気を出して病院に出かけましょう。(愛媛県新居浜市/たなか内科クリニック院長・田中清宜)

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わが街  京都  ドクター ご紹介 - http://kanja.ds-pharma.jp/health/yotsu/doctor/078/index.htmlから転載
ドクターからのメッセージ
患者さん一人ひとりに合った治療を目指して
近畿京都府京都市
ひろしまクリニック 院長
廣島 芳城 先生
ひろしまクリニックについてはこちら
 腰痛の発生頻度や原因について教えてください。
上半身の重さは体重の約70%といわれています。その重さを支えているのが腰椎です。腰椎には椎体という骨の部分と椎間板という骨と骨の間に入っている部分があります。椎体は機械的な負荷により変形が進行し、また骨粗鬆症の進行とともに脆くなっていきます。椎間板も年齢とともに変性していきます。驚くことにこの変性は10歳の子供たちのすでに9%に起こっていると報告されています。治療を要する腰痛の発生頻度の調査では20歳代以上の年齢層ではほぼ同じくらい(40〜65%)で発生していることが報告されています。このような背景から近年、腰痛はもっとも有訴率が高い疾患になっています。大半の腰痛は数日間で治りますが、臀部痛や下肢痛を伴う腰痛は専門的な治療が必要になる場合も多いので注意しましょう。
 高齢者の下肢痛を伴う腰痛の多くは腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)という病気です。また激しい腰痛の場合、脊椎圧迫骨折のほか、非常にまれですが背骨の感染症(化膿性椎間板炎など)があります。免疫力が低下している方、糖尿病、ステロイドを内服中の方が罹りやすいので、患者さんは診察の時に既往歴や飲んでいる薬剤についても必ず医師に伝えていただきたいと思います。
 腰部脊柱管狭窄症の手術について教えてください。
最近では内視鏡を使った手術も増えてきました。内視鏡手術は患部が明るく拡大されて安全に行えることに加えて小さな傷と手術中の筋肉の損傷が少ない(低侵襲)ため早期に社会復帰できるという利点があります。しかしすべての方に内視鏡手術がよいという訳ではありません。狭窄箇所が多数ある場合などは内視鏡手術では従来の手術と比べて時間が長くなることもあり、心臓や肺などの病気であまり体力がない方などにとっては、総合的に考えて低侵襲とはいえないからです。どのような手術方法がその患者さんにとっていいのか、医師がメリットだけでなくデメリットについても説明しますので納得したうえで選択していただきたいです。
 腰痛の患者さんを診察するにあたってどのようなことを感じていらっしゃいますか?
腰痛の治療には画一的なものはありません。患者さんの病態がまったく同じものがないことは勿論のこと、治療には患者さんの社会的背景や満足度などを考慮することが必要だからです。
 いままで急性腰痛と慢性腰痛の違いはその罹患期間の違いと考えられてきましたが、近年、functional MRIを用いた研究が進み、痛みを感じたとき脳のどの部分が活動しているかわかるようになってきました。様々な研究報告によれば、慢性腰痛は急性腰痛と単に病気の期間の違いではなく、患者さんの心理社会的要因がかかわっている可能性が示されています。事実そうであれば、たとえ外傷で起こった急性腰痛も心理的な要因で慢性期に移行していく可能性があります。そうするとお医者さんと患者さんの関係は大変重要になります。お医者さんが患者さんを励まし、勇気づけ、また、安心感を与えることによって、急性腰痛が慢性に移行することを防ぐことができるかもしれないからです。利害得失の説明や、個人的、社会的背景を考慮した治療方法の提示。そして、患者さんのQOLや満足度の重視。この三つをもって、患者さんの価値観を尊重し、個人個人に合う治療法を提示するというのが、今一番求められていることなのではないかと感じています。





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ドクターからのメッセージ
放っておいて大丈夫?その痛み、そのしびれ
近畿京都市東山区
京都第一赤十字病院整形外科 副部長
大澤 透 先生
京都第一赤十字病院についてはこちら
 立つ、歩く・・・このような生活の基本というべき動作に支障を感じることはありませんか?
生活に影響をおよぼす腰痛疾患として、ぎっくり腰、ヘルニアなどをよく耳にしますが、とくに高齢の方に多い「腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)」という疾患もあります。あまり知られていませんが、加齢現象の1つとして腰骨(腰椎)が変性したために周辺の神経が圧迫され、立つ・歩くなどの負荷に伴って、いわゆる坐骨神経痛と言われるお尻から太腿の後ろ側にかけた痛みや、つっぱり感、しびれなどが起こるものです。長い距離が歩けなくなり、重症の場合は100mでも困難になりますが、しばらく前かがみで休むと再び歩けるようになるという「間欠跛行(かんけつはこう)」も特徴的な症状の一つです。
 年を重ねることで、腰椎の変性が起こる方もあれば起こらない方もあり、変性したからといって必ず症状があらわれるとも限りません。腰部脊柱管狭窄症が進行した場合、もっとも典型的にあらわれる症状は残尿感ひいては失禁などの膀胱直腸障害ですが、このように重症化する方もあれば、慢性的な症状に悩みながら一生付き合っていく方、あるいは急激な痛みのピークを過ぎた後に沈静化する方もあり、全ては人それぞれです。しかし、症状が進行し始めると一気に悪くなり始めるポイントがあり、やがては脱力感や麻痺などが起こります。
 症状のあらわれ方は千差万別ですが、50代以上で思い当たる症状のある方は、適切な治療を受けることで改善する可能性が十分あります。よほど重症化していない限り、治療は血流改善剤や鎮痛剤などの内服薬と、コルセットや運動、牽引などの理学的な施術を併用する保存療法が効を奏します。さらに急性期の痛みにはブロック麻酔を数回行い、それでも患者さんが満足を得られる結果にならなければ手術を検討するというように、治療は段階的に効果を確かめながら進みます。
 手術では、100%とまではいきませんが、痛みの症状を中心に6〜7割の改善は見られます。ただし、一度傷ついた神経の細胞は元に戻らないため、進行していればしているほど残る症状も多く、程度も大きくなります。しかし、手術そのものの危険は少なく、方法も確立されているため、高齢であることを理由に手術を避ける必要はありません。
 現在は、ただ寿命を長くすることよりも、すこやかに過ごせる寿命―「健康寿命」を延ばすことの大切さが言われています。腰部脊柱管狭窄症など腰痛を伴う病気は命にかかわるものではありませんが、その症状によって、立つ・歩くなど生活の基本的な動作をはじめ、仕事や趣味などの活動にも大きな影響がおよびます。好きなことが好きなようにできることは、生活に満足感を得るための大切な要素ですが、腰痛によって動作や活動に制限が生じると、生活の満足感が損なわれる可能性があります。しかしそのとき、症状に合わせて活動の幅をせばめてしまうか、今の生活に合わせられるように症状を改善するかはあなた次第です。従来は50〜60歳の方が多かった腰部脊柱管狭窄症の患者さんですが、最近は70代、80代の方も大勢おられます。とくに高齢の方でも元気な方、元気だからこそ「腰痛を治してもっと動きたい」と思う方が、病院を受診されています。また、日頃から活発に出歩いているからこそ、不調にも早く気付くことができるのでしょう。
 元気に動けるときはどんどん動き、立ったり歩いたりといった基本動作に支障があらわれたとき、あるいは1カ月以上原因の思い当たらない腰痛に悩んでいるときは、自己判断で放置しないでください。足腰の痛み・しびれを起こす病気には血管の病気も含まれます。それを鑑別するためにも、ぜひ整形外科を受診してください。



ドクターからのメッセージ
腰痛のさまざまな対処法をアドバイスします
近畿京都府京都市
京都市立病院 整形外科
田中 真砂史(たなか まさし) 先生
自己診断で治療を始める前に、腰痛の原因を正確に診断することが大切です
最近は鍼治療の研究も進んできたので、まず接骨院や鍼灸治療に行かれる腰痛の患者さんも少なくないようです。患者さんにとっては痛みが取れればよいわけですから、比較的入りやすい窓口に行かれる気持ちはよく分かります。
しかし、これらの治療を長く受けていた後、整形外科に回ってきた患者さんのなかには、がんの転移が腰痛の原因だったケースもあります。腰痛は骨や関節など運動器の障害だけでなく、がんや感染症、内臓疾患や心理面から起こるものなど、さまざまな原因によって起こることを知っておいてください。
私は、西洋医学(整形外科)と東洋医学(鍼治療など)のどちらの窓口から慢性の腰痛の治療に入っても構わないと思っていますが、腰痛の原因を検査しておく必要があります。そこで、一度は整形外科で正確な診断をしておけば、安心して腰痛の治療を続けられるのではないでしょうか。
腰部脊柱管狭窄症の治療法には、さまざまな選択肢があります
腰痛の原因疾患のなかでも、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)は60〜70歳代によくみられる疾患です。腰部脊柱管狭窄症は、下肢のしびれ感や痛み、間欠性跛行(かんけつせいはこう)(しびれや痛みが出てきて休み休みでないと歩き続けられなくなる状態)が特徴です。いずれも、生活を送るうえでの大きな障害となります。間欠性跛行は閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)のような足の血管の動脈硬化でも同じように起こるため、このような患者さんに下肢の動脈硬化の状態を測定することもあります。また、下肢痛は糖尿病による末梢神経障害でも起こります。そこで、見た目は腰部脊柱管狭窄症のような症状であっても、他の原因で起こった症状かどうかを詳しく診断する必要があります。
腰部脊柱管狭窄症を含めて慢性腰痛の約5割は薬物治療で改善し、3〜4割はブロック注射で痛みが取れています。整形外科を受診すると「すぐに手術」と心配される患者さんもいるようですが、保存的な治療から開始し、患者さんと相談して手術の必要な人には手術をお勧めします。
腰部脊柱管狭窄症の治療は、まずは血流を改善するプロスタグランジンE1(PGE1)製剤や筋弛緩薬の内服から始めます。とくに、PGE1製剤は間欠性跛行の改善が期待でき、服用し始めてから2〜3週間で「長く歩けるようになった」など、患者さん自身で効果を実感することができます。胃潰瘍などの副作用を予防するため、消炎鎮痛剤は痛みが強いときだけ服用してもらうようにしています。これらの薬物治療を1か月ほど試し、症状が改善していればこのまま続けるか、内服量を減らしていき、内服を中止する方向へもって行きます。
薬物治療で改善がみられない患者さんには薬物治療に加えて理学療法(牽引や温熱療法など)、神経ブロック(仙骨硬膜外ブロックや神経根ブロック)、あるいはトリガーポイント注射などを行います。
治療法の選択肢は、腰痛の原因によってさまざまです。医師と相談して適切な治療に取り組んでください。


腰痛 ― 予防体操 ―
(10)予防体操まとめ 8ポーズ1日2回理想
2007年9月7日 読売新聞)

 今回は最終回。腰痛予防に効果的と思われる動きを、一連の流れに組み込んだ体操を紹介する。これまで紹介した動きも入っている。時間に余裕のあるときなどに試してほしい。それぞれの動きを各10回行う。
 〈1〉床に寝て、ひざを軽く曲げ、背中で床を押すように、おなかに力を入れる。
 〈2〉続いて、同じ姿勢から腰を浮かせる。頭や肩、足の裏を床につけておくのがポイント。
 〈3〉同じ姿勢で、片ひざを胸に引きつけ、お尻などの筋肉を伸ばす。左右交互に。
 〈4〉両ひざを抱え、ひざに頭を近づけるように体を丸め、背中の筋肉を伸ばす。
 〈5〉もう一度寝ころび、片足ずつ、ひざを伸ばしたまま、できるだけ高く上げる。つま先を上げるようにして、アキレスけんも含め、足の後ろ側全体を伸ばす。
 〈6〉両ひざを曲げて寝ころび、へそをのぞき込むように、両肩を持ち上げる。腹筋に力を入れるのが狙い。
 〈7〉四つんばいになって、足を片方ずつ上げ、まっすぐ伸ばす。お尻の筋肉を鍛えるのが狙い。腰を反らしたり、ひねったりしないよう注意する。
 〈8〉イスに座って、足を開き、上体を前にかがめ、背中の筋肉を伸ばす。
 この一連の体操を、1日2回できれば理想的だ。(埼玉医大整形外科准教授・白土修さん監修)