2009/1/13 糖尿病講座:(19)運動療法とは 毎日jpより転載
糖尿病講座:(19)運動療法とは
2009年1月13日 毎日らいふ
糖尿病の発症は食べ過ぎだけが原因でしょうか? 意外に思われるかもしれませんが、実は日本人のエネルギー摂取量は戦後間もない1950年代から現在まで約2,000kcalで大きな変化はありません。しかし、摂取エネルギーに占める脂肪の割合は、1950年に7.7%だったのが現在では約26%と大幅に増加しております。また自動車保有台数も年々増加しています。実は糖尿病患者数の増加とこの脂肪摂取量の増加・自動車保有台数の増加の様子は非常によく一致します(図1左)。つまり食事の欧米化や自動車の普及による運動不足が糖尿病発症の大きな原因であると推測されるのです。したがって糖尿病や肥満の予防および治療には食事療法だけではなく、運動不足を解消することは非常に重要な意味があると考えられます。自動車が普及した現在では多くの人は1日に5,000歩程度しか歩行しておりません。図1右に示したように、1日の歩数と肥満のリスクには大きな相関があります。運動不足に陥りがちな生活習慣を改め、ぜひ歩数計をつけて自分の運動量をチェックしてみてください。
運動療法で得られる効果には短期間のうちにその効果が表れる急性のものと、運動療法を継続することで効果の表れる慢性のものがあります(図2)。
◇ 急性効果
急性効果で最も大きなものは血糖値の改善です。運動時には筋肉がエネルギーを必要とするため、そのエネルギー源であるブドウ糖の血液中から筋肉中への取り込みが促進されます。結果として血液中のブドウ糖量、すなわち血糖値が低下します。食後に運動を行えば、食後の急激な血糖上昇を抑えることができ、糖尿病のコントロールをよくすることが期待できます。運動によって爽快感を得られたりストレスを解消したりすることで生活の質を向上させることができるのも急性効果の一例です。
◇ 慢性効果
慢性効果として大切なのは、継続的な運動によりエネルギー消費が多くなることで減量を実現できることです。しかも運動しながらの減量ですから、単に食事制限しただけの時と異なり、筋肉量を維持しながら脂肪だけを選択的に減少させることができます。余分な脂肪が減少すればインスリンの効きも良くなり、血糖値の改善につながります。また体力や心肺機能の向上、骨粗鬆症の予防、脂質異常症の改善なども期待できます。
窪田直人(東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科 システム疾患生命科学による先端医療技術開発特任准教授)
◇企画・監修:門脇孝(東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科教授)
1978年東京大学医学部卒業。86年から90年まで米国立衛生研究所(NIH)糖尿病部門へ留学。01年東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科助教授、03年現職。05年より東京大学医学部附属病院副院長。糖尿病の成因と分子機構に関する研究で、上原賞、日本医師会医学賞、日本糖尿病学会賞、ベルツ賞など受賞多数。糖尿病治療の第一人者としても知られる。日本糖尿病学会常務理事、日本肥満学会理事。第51回日本糖尿病学会会長(08年5月22〜24日 東京国際フォーラム)を務める。
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ドクター ご紹介 - http://kanja.ds-pharma.jp/health/yotsu/doctor/078/index.htmlから転載







腰痛の発生頻度や原因について教えてください。
上半身の重さは体重の約70%といわれています。その重さを支えているのが腰椎です。腰椎には椎体という骨の部分と椎間板という骨と骨の間に入っている部分があります。椎体は機械的な負荷により変形が進行し、また骨粗鬆症の進行とともに脆くなっていきます。椎間板も年齢とともに変性していきます。驚くことにこの変性は10歳の子供たちのすでに9%に起こっていると報告されています。治療を要する腰痛の発生頻度の調査では20歳代以上の年齢層ではほぼ同じくらい(40〜65%)で発生していることが報告されています。このような背景から近年、腰痛はもっとも有訴率が高い疾患になっています。大半の腰痛は数日間で治りますが、臀部痛や下肢痛を伴う腰痛は専門的な治療が必要になる場合も多いので注意しましょう。





