2008/2/3 上腕骨外側上顆炎 Mind医療情報サービスより転載
・成人の外側肘疼痛治療のための非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)
ただし、紹介された文献は専門的な内容のため、医学的な専門用語が随所に含まれています。
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。最終改訂年月:20 November 2001
背景:本レビューは、外側肘疼痛への介入に関する一連のレビューのひとつである。外側肘疼痛、いわゆるテニス肘は一般にみられる状態であり、肘と前腕の疼痛および肘と手首の力と機能の低下を引き起こす。鍼は、長い間中国で外側肘疼痛の治療に用いられており、西側諸国では開業医と消費者が筋骨格系疾患のファーストライン治療として次第に鍼を試みている。鍼が外側肘疼痛の治療に有効であるか否かを判定するために、これまで入手可能なエビデンスのシステマティック・レビューは行われていない。
目的:疼痛軽減、機能改善、握力、有害作用について、成人の外側肘疼痛の治療に対する鍼の効果を判定する。
検索戦略:MEDLINE、CINAHL、EMBASEおよびSCISEARCHおよびCochrane Clinical Trials RegisterおよびMusculoskeletal Review Group's specialist trial databaseを1966年〜2001年6月まで検索した。可能な限り多くの試験を検索するために、同定したキーワードと著者を検索した。
選択基準:2名のレビューアが、事前に設定した選択基準について同定したすべての試験を独自に評価した。あらゆる言語のランダム化および偽ランダム化試験で、外側肘疼痛(テニス肘)の成人患者を対象に鍼をプラセボまたは別の介入と比較検討しているものを本レビューに含めた。関心のあるアウトカムは、疼痛、機能、能力障害、生活の質(QOL)、参加者の治療満足度、有害作用であった。
データ収集と分析:連続変数については、重み付け平均差の解析を可能とするために平均値および標準偏差を抽出または帰属させた。二値データについては、イベントと全集団の数を解析し、相対リスクとして解釈した。臨床的および統計的に異質性がない場合にのみ試験結果を統合した。
主な結果:4件の小規模ランダム化比較試験を含めたが、研究デザインの欠点(特に、少数集団、不確実な割りつけの隠蔽化、相当数の追跡不能)および試験間で臨床的な相違がみられたため、試験データをメタアナリシスで統合することはできなかった。1件のランダム化比較試験で、針による鍼治療の結果、疼痛緩和期間がプラセボに比較して有意に長く(WMD=18.8時間、95%CI10.1〜27.5)、また1回の治療後に疼痛が50%以上軽減する傾向が高かったことを明らかにしていた(RR0.33、95%CI0.16から0.69)(Molsberger 1994)。2番目のランダム化比較試験では、針による鍼治療によってプラセボに比較して、短期的には参加者全般で改善を報告する可能性が高いことが示された(RR=0.09、95%CI0.01〜0.64)(Haker 1990a)。長期的には(3ヵ月後または12ヵ月後)有意差は認められなかった。レーザー鍼とプラセボを比較していた1件のランダム化比較試験では、レーザー鍼とプラセボとの間で全般的な利益に差はなかった(Haker 1990b)。選択した4番目の試験(中国で発表)では、ビタミンB12注射と鍼の併用とビタミンB12注射単独との間で差がないことが示された(Wang 1997)。
レビューアの結論:外側肘疼痛の治療で鍼(針またはレーザー)の使用を支持するまたは否定するいずれのエビデンスも不十分である。本レビューから、疼痛については針による鍼治療の短期的利益が示されたが、この所見は2件の小規模試験の結果に基づくものであり、これらの結果をメタアナリシスで統合することはできなかった。治療後24時間以上持続する利益は実証されていない。いずれの試験も有害作用についての評価やコメントはなかった。テニス肘に対する鍼の効果についての結論を下すには、適切な方法と十分なサンプル・サイズを用いたさらなる試験が必要である。
Citation:Green S, Buchbinder R, Barnsley L, Hall S, White M, Smidt N, Assendelft W. Acupuncture for lateral elbow pain. Cochrane Database of Systematic Reviews 2002, Issue 1. Art. No.: CD003527. DOI: 10.1002/14651858.CD003527.
Clib issue No.; N/U:2007 issue 4; -
CRG名:Musculoskeletal
(監訳 吉田雅博)
成人の外側肘疼痛治療のための非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)
最終改訂年月:10 August 2001
背景:外側肘疼痛、いわゆるテニス肘は一般にみられる状態であり、肘と前腕の疼痛および肘と手首の力と機能の低下を引き起こす。非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の経口投与または局所塗布のいずれかによって治療されることが多い。
目的:症状(疼痛)軽減、機能改善、握力、有害作用について、成人の外側肘疼痛治療に対するNSAID(経口または局所)の効果を評価する。
検索戦略:Musculoskeletal Review Group's trials register database、Cochrane Clinical Trials Register(コクラン・ライブラリ2001年第2号)、MEDLINE、CINAHL、EMBASEおよびSCISEARCHを2001年6月まで検索した。
選択基準:外側肘疼痛(テニス肘)の成人患者においてNSAID(経口または局所)をプラセボまたは別の介入法と比較、または2種類のNSAID(経口または局所)を相互に比較しているあらゆる言語のランダム化および偽ランダム化試験。関心のあるアウトカムは、疼痛、機能、能力障害、生活の質、握力、参加者の治療満足度、有害作用であった。
データ収集と分析:2名のレビューアが独自に選択基準を適用し、研究の質を評価した。
主な結果:14件の試験を本レビューに含めた。ITT解析を用いた試験はほとんどなく、ほとんどの試験はサンプル・サイズが小さかった。追跡期間中央値は2週間であった(範囲1〜12週間)。短期的には、疼痛[重み付け平均差=-1.88、(95%信頼区間-2.54〜-1.21)]および参加者の満足度[相対リスク0.39、(95%信頼区間0.23〜0.66)]についてNSAID局所投与はプラセボよりも有意に有効であるとするエビデンスがある。この所見は、非盲検化試験の選択により生じる可能性のあるバイアスおよび出版バイアスに対してゆるがぬものである。報告された有害作用は軽微であった。
選択した2件の試験で経口NSAIDの効果が評価されていたにすぎず、これらを統合することはできなかった。疼痛および機能について経口NSAIDの短期的利益に対して何らかのエビデンスがあるが、この利益は持続しなかった。有意に多くの胃腸の有害作用がNSAID経口投与患者で報告されていた[相対リスク=3.17、(95%信頼区間1.35〜7.41)]。
短期的には、ステロイド注射は経口NSAIDに比べて多少の利益がみられるようであるが[利益に対する患者の認識、相対リスク=3.06、(95%信頼区間1.55〜6.06)]、この利益は長期的に持続しなかった。
レビューアの結論:少なくとも短期的には外側肘疼痛の緩和にNSAIDの局所的使用にある程度の支持がある。短期的には注射剤の方が経口NSAIDよりも有効であると思われるが、経口NSAIDの使用を推奨または落胆させるエビデンスは依然として不十分である。局所的および経口的NSAIDの直接比較は実施されていないので、最適な投与法についての結論は下せない。
Citation:Green S, Buchbinder R, Barnsley L, Hall S, White M, Smidt N, Assendelft W. Non-steroidal anti-inflammatory drugs (NSAIDs) for treating lateral elbow pain in adults. Cochrane Database of Systematic Reviews 2001, Issue 4. Art. No.: CD003686. DOI: 10.1002/14651858.CD003686.
Clib issue No.; N/U:2007 issue 4; -
CRG名:Musculoskeletal
(監訳 吉田雅博)
テニス肘治療のための矯正装具
最終改訂年月:26 October 2001
背景:外側上顆炎(テニス肘)は頻繁に報告されている状態である。さまざまな治療戦略が記載されている。適切な戦略は依然として特定されていない。
目的:テニス肘治療に対する矯正装具の有効性を評価する。
検索戦略:Medline、Embase、CINAHL、Cochrane Controlled Trial Register、Current Contentsを1999年5月まで検索し、検索したすべての論文の参考文献リストを検索した。その後追加された試験については、本主題の専門家に問い合わせた。
選択基準:外側上顆炎と診断された人たちについての記載があり、治療戦略として使用した矯正装具を比較しているすべてのランダム化臨床試験(RCT)を、選択の適否について評価した。
データ収集と分析:2名のレビューアが選択した試験の妥当性を独自に評価し、関連するアウトカム指標のデータを抽出した。二値アウトカムは相対リスク(RR)、連続アウトカムは標準化平均差(SMD)として表示し、両アウトカムとも対応する95%信頼区間(95%CI)を示した。統計学的な統合およびサブグループ解析を試みた。
主な結果:5件のRCT(各群7〜49例)を含めた。妥当性スコアは、11項目のうち肯定的項目の3項目〜9項目であった。試験数が少なかったため、サブグループ解析は行わなかった。限られた数の選択された試験はアウトカム指標をほとんど示しておらず、長期の結果は限定的であった。試験間で異質性が大きかったため統合は可能でなかった。
レビューアの結論:外側上顆炎に対する矯正装具の有効性についての決定的な結論は下せない。十分な検出力のある適切にデザインされ、適切に実施されるRCTがさらに必要である。
Citation:Struijs P.A.A, Smidt N, Arola H, Dijk van C.N, Buchbinder R, Assendelft W.J.J. Orthotic devices for the treatment of tennis elbow. Cochrane Database of Systematic Reviews 2002, Issue 1. Art. No.: CD001821. DOI: 10.1002/14651858.CD001821.
Clib issue No.; N/U:2007 issue 4; -
CRG名:Musculoskeletal
(監訳 吉田雅博)
外側肘疼痛に対する衝撃波療法
最終改訂年月:15 July 2005
背景:本レビューは、外側肘疼痛への介入に関する一連のレビューのひとつである。
目的:外側肘疼痛に対する体外衝撃波療法(ESWT)の有効性と安全性を判定する。
検索戦略:Cochrane Controlled Trials Register(コクラン・ライブラリ2004年第2号)、MEDLINE、EMBASE、CINAHLおよびScience Citation Index(SCISEARCH)を日付に制約を設けずに、2005年2月に検索した。
選択基準:参加者1006例をESWTまたはプラセボにランダム化していた9件の試験、および参加者93例をESWTまたはステロイド注射にランダム化していた1件の試験を含めた。
データ収集と分析:各試験について、2名のレビューアが独自に方法論の質を評価し、データを抽出した。方法論の質の基準には、適切なランダム化、割りつけの隠蔽化、盲検化、追跡不能数、ITT解析などがあった。適切である場合には、統合解析を行った。研究との間または報告されたデータとの間に有意な異質性があり、統計学的に統合できない場合は、個々の試験結果をテキストに記載した。
主な結果:13件のうち11件の統合解析により、プラセボを上回るESWTの有意な利益は認められなかった。例えば、3件の試験(参加者446例)の統合解析から、ベースラインから4〜6週間後までの疼痛改善(100点評価)の重み付け平均差は-9.42(95%CI-20.70〜1.86)であり、また3件の試験(参加者455例)の統合解析から、ベースラインから12週間後までの抵抗を加えた手関節の伸展(Thomsenテスト)により誘発される疼痛の改善(100点尺度)の重み付け平均差は-9.04(95%CI-19.37〜1.28)であった。一方、残り2件の統合結果はESWTを支持していた。例えば、2件の試験(参加者192例)の統合解析から、プラセボと比較したESWTの治療成功(第12週の手関節伸展による疼痛が50%以上の改善)の統合した相対リスクは2.2であった(95%CI1.55〜3.12)。しかし、この所見は、統合が可能でなかったその他4件の個々の試験結果によって裏付けられなかった。ベースラインからの50%の疼痛軽減によって評価したところ、治療終了から3ヵ月後にステロイド注射はESWTよりも有効であった(25例のうち21例(84%)対48例のうち29例(60%)、p<0.05)。ESWTで極わずかな有害作用が報告された。一過性疼痛、皮膚の発赤、悪心が最も多く、ほとんどの場合、治療中止または用量調整は必要でなかった。
レビューアの結論:参加者1006例を対象とした9件のプラセボ比較試験のシステマティック・レビューに基づけば、外側肘疼痛での疼痛および機能に対して衝撃波療法による利益はほとんど全くないことを示す「プラチナ」レベルのエビデンスがある。参加者93例を含む1件の試験に基づけば、ステロイド注射はESWTよりも有効であることを示す「シルバー」レベルのエビデンスがある。
Citation:Buchbinder R, Green SE, Youd JM, Assendelft WJJ, Barnsley L, Smidt N. Shock wave therapy for lateral elbow pain. Cochrane Database of Systematic Reviews 2005, Issue 4. Art. No.: CD003524. DOI: 10.1002/14651858.CD003524.pub2.
Clib issue No.; N/U:2007 issue 4; -
CRG名:Musculoskeletal
(監訳 吉田雅博)
外側肘疼痛の手術
最終改訂年月:13 November 2001
背景:本レビューは、外側肘疼痛への介入に関する一連のレビューのひとつである。外側肘疼痛、いわゆるテニス肘は一般にみられる状態であり、外側の肘と前腕の疼痛および肘と手首の力と機能の低下を引き起こす。他の侵襲性の少ない介入が失敗した外側肘疼痛の慢性症例の治療に、時に手術が推奨される。病理学的所見の術者の概念に基づいて様々な手術が記載されている。最も多くの記載がみられる外科的手技には、短橈側手根伸筋(ECRB)の外側上顆への付着に病理学的所見があるとする前提に基づいて、ECRBの外側上顆部からの剥離がある。外側肘疼痛への外科的介入を評価しているシステマティック・レビューはこれまで報告がない。
目的:成人の外側肘疼痛治療に対する外科的介入の効果を判定する。
検索戦略:MEDLINE、CINAHL、EMBASEおよびSCISEARCHの包括的な電子検索とCochrane Clinical Trials RegistrarおよびMusculoskeletal Review Group's specialist trial databaseの検索を組み合わせた。可能な限り多くの試験を同定するために、同定したキーワードと著者を検索した。検索は2001年10月まで行った。
選択基準:2名のレビューアが、事前に設定した選択基準に対して同定されたすべての研究を独自に評価した。あらゆる言語のランダム化および偽ランダム化試験で、外科的介入の効果が検討されており、また外側肘疼痛の成人患者に対する治療としてコントロールが含まれている場合に、本レビューに含めることとした。コントロール介入には、無治療または別の外科的介入を含むその他の介入から構成されているものとした。関心のあるアウトカムは、疼痛、機能、能力障害、生活の質、握力、有害作用などであった。
データ収集と分析:データの計画した収集および解析を記述する。
主な結果:今回の検索から、外側肘疼痛に対する手術の効果を検討していた比較試験は1件も同定されなかった。
レビューアの結論:現時点では、外側肘疼痛に対する手術について発表している比較試験はない。コントロール群がなければ、本治療法の価値についての結論を引き出すことは可能でない。
Citation:Buchbinder R, Green S, Bell S, Barnsley L, Smidt N, Assendelft WJJ. Surgery for lateral elbow pain. Cochrane Database of Systematic Reviews 2002, Issue 1. Art. No.: CD003525. DOI: 10.1002/14651858.CD003525.
Clib issue No.; N/U:2007 issue 4; -
CRG名:Musculoskeletal
(監訳 吉田雅博)
trackback: http://www.fujishinkyu-seikotsuin.com/blog/archive_33.htm
投稿者 : らう
もう少し簡単なことが知りたいのですが・・・。普段事務仕事でパソコンに向かって仕事をする時間が多く腰痛に悩まされています。何かよい方法はありますでしょうか?
2008/02/03 19:40
投稿者 : らう様へ
はじめまして。院長の坂口です。
らう様のコメントに返信用のメールアドレスが記載されておりませんでしたので、申し訳ありませんが当ホームページにてご返答させていただきました。
ご質問の件ですが、長時間椅子に座って出現する腰痛の原因にはいろいろな要素が考えられます。
主なものをあげてみると、
1)足元の冷え
2)椅子に座っている時の不良姿勢
3)骨盤、背骨の歪み
4)腹筋と背筋の筋力のアンバランス
5)骨や内臓の器質的・機能的な障害
6)精神的ストレス
などなどです。
これらの要素が単発の場合もあれば、いくつかが複合されて腰痛という症状であらわれてくる場合もありますので、結構腰痛の原因をとらえるのは難しいのです。
正確なところは直接拝診させていただかないと詳細な原因はわかりませんが、らう様は事務仕事で長時間パソコンと向き合っておられるとのことですので、ご自身で対応できる一般的な方法を述べさせていただきますと、
1)足元が冷えてくるなら、保温性のある靴下や膝かけなどで防寒対策をする。
2)パソコンと向き合っておられるときに、ついつい前かがみ的姿勢になる場合は、いすの高さを背筋がなるべく自然に伸びてパソコンに向える姿勢となるように調整する。
3)2時間ごとぐらいに椅子から離れて腰を伸ばすようにする。
4)座面の荷重を分散してくれる低反発性クッションの座布団を使用してみる。
などです。
また自宅ではお風呂にゆっくりつかるようにして体を温め、上がられたら腰部から下肢にかけてのストレッチ運動や腰痛体操をされるのも有効だと思います。
できるなら、一度最寄りの医療機関(整形外科)、接骨院・鍼灸院等で診てもらい原因を詳細にチェックしてもらうほうがいいですよ。
毎日のお仕事大変だと思いますが、らう様が一日も早く腰痛から解放されて元気に毎日を過ごしていただけるように願っております。
お大事にしてください。
2008/02/03 23:39
