2008/1/23 スポーツ科学と疲労回復 (2)カプセルで酸素に浸る YOMIURI ONLINEより転載
スポーツ科学と疲労回復
(2)カプセルで酸素に浸る
(2008年1月23日 読売新聞)

マラソンの本番に備え、疲労をとるため高気圧カプセルに入る松本さん
2006年夏の甲子園を沸かせた早稲田実業の斎藤佑樹投手(現、早稲田大)。炎天下の連投の疲れをとるのに利用したことで注目が集まったのが「高気圧カプセル」だ。大気圧よりも高い1・2〜1・3気圧程度に加圧したカプセル内に40分間ほど横になるだけで、多くの酸素が血液に溶け込んで全身に行き渡り、体内にたまった疲労物質の分解が促進されるとともに、激しい運動で傷んだ組織の修復も早くなるとされる。
マラソンシーズンの冬を迎えると、東京・江戸川区の瑞江整形外科(金成道院長)にランナーが多く訪れる。高気圧カプセル「オアシスO2」に入り、マラソン本番に備えるのが目的だ。
東京・台東区の会社役員、松本泰三さん(43)もその一人。月3回程度、利用する。
昨年2月の東京マラソンでは、多忙で練習不足が懸念されたが、普段と変わらない4時間15分台で完走できた。松本さんは、「マラソンは30キロを過ぎたあたりから疲労との戦い。カプセルを利用してから、くたびれにくい体になった」と喜ぶ。
カプセルの効果を実証する科学的データはまだ少ないが、陸上の実業団チームなどのドクターも務める金院長は「スポーツ選手の疲労回復など体調管理には欠かせない健康器具だ」と強調する。
京都大の石原昭彦教授(健康科学)は、体内により多くの酸素を取り込ませるため、濃縮した酸素を送り込む「高気圧・高酸素カプセル」を開発した。これまで2000人が利用し、運動後の疲労回復のほかに冷えや腰痛の改善、血圧や血糖値の安定などに効果が見られたという。
高気圧カプセルの料金は30分程度で数千円から。スポーツクラブや医療機関などに設置されている。石原教授は「効果には個人差がある。利用する時は、効果を示したデータを見て、納得した上で利用することが重要」と話す。
| ◇高気圧カプセルが利用困難な人(金成道・瑞江整形外科院長による) |
|---|
| 〈1〉閉所恐怖症の人 〈2〉ペースメーカーの利用者 〈3〉妊娠中の女性 〈4〉糖尿病でインスリンを使っている人 〈5〉風邪などで鼻がつまっていたり耳の病気にかかっていたりして耳抜きができない人 |
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腰痛の発生頻度や原因について教えてください。
上半身の重さは体重の約70%といわれています。その重さを支えているのが腰椎です。腰椎には椎体という骨の部分と椎間板という骨と骨の間に入っている部分があります。椎体は機械的な負荷により変形が進行し、また骨粗鬆症の進行とともに脆くなっていきます。椎間板も年齢とともに変性していきます。驚くことにこの変性は10歳の子供たちのすでに9%に起こっていると報告されています。治療を要する腰痛の発生頻度の調査では20歳代以上の年齢層ではほぼ同じくらい(40〜65%)で発生していることが報告されています。このような背景から近年、腰痛はもっとも有訴率が高い疾患になっています。大半の腰痛は数日間で治りますが、臀部痛や下肢痛を伴う腰痛は専門的な治療が必要になる場合も多いので注意しましょう。





