2008/2/21 温泉療養 (3)除痛には「冷える前」に体操 YOMIURI ONLINEより転載
温泉療養
(3)除痛には「冷える前」に体操
(2008年2月21日 読売新聞)

温泉の最大の効能は、温熱が痛みを和らげる除痛効果にあると言われる。この効果を最大限活用し、ストレッチ体操と組み合わせ、腰やひざなどの痛みをなくす試みが長野県東御市の身体教育医学研究所で実践されている。
同研究所の温泉療法は、まず30〜50分の軽い散歩で体を動かすことから始まる。細くなった筋肉を回復させる狙いがある。次に温泉に入るが、その前にコップ2杯程度の水を飲み、体のほてりをとり、心拍数が平常に戻るのを待つことがポイントだ。
すぐに温泉に入ると、疲労物質を取り除こうと筋肉に集まった血液が、皮膚の表面などに分散し、逆に疲労物質が残ってしまうからだ。
温泉の温度は38〜40度、入浴時間は汗ばむ程度が目安だ。「注意したいのは脱衣場や体操する場所の温度」と同研究所と共同研究をする東京農大准教授の上岡洋晴さん(身体教育学)は強調する。
「湯船から上がって冷えると筋肉が再び硬くなる。これでは筋肉を伸ばすストレッチ体操ができない」と語る。
ストレッチ体操を暖かい部屋で行うと、持続する温泉の除痛効果で、関節の動かせる範囲(可動域)が大きくなる。可動域が大きくなると、痛みにつながっていた筋肉のこり、硬さが緩和されるわけだ。
例えば、腰痛の場合、いすに浅く腰かけ、ゆっくりと上体を前に倒し、腰の後ろの筋肉を、1回20秒ほどかけてゆっくりと伸ばす。あおむけになって腰をひねるのも効果的だ。ストレッチは痛みの部位のある筋肉を中心に行うのが良い。
地元の東御市の中高年女性54人が、月に2回の温泉療法を6か月継続したところ、足腰の痛みが軽減。股関節の痛みで、車いすでしか動けなかったが、歩けるようになった人もいた。
上岡さんは「ストレッチと温泉浴は、誰でも出来る痛みの緩和策。温泉の方が効果があることが確認されているが、自宅の風呂でも効果は期待できる」と話している。
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腰痛の発生頻度や原因について教えてください。
上半身の重さは体重の約70%といわれています。その重さを支えているのが腰椎です。腰椎には椎体という骨の部分と椎間板という骨と骨の間に入っている部分があります。椎体は機械的な負荷により変形が進行し、また骨粗鬆症の進行とともに脆くなっていきます。椎間板も年齢とともに変性していきます。驚くことにこの変性は10歳の子供たちのすでに9%に起こっていると報告されています。治療を要する腰痛の発生頻度の調査では20歳代以上の年齢層ではほぼ同じくらい(40〜65%)で発生していることが報告されています。このような背景から近年、腰痛はもっとも有訴率が高い疾患になっています。大半の腰痛は数日間で治りますが、臀部痛や下肢痛を伴う腰痛は専門的な治療が必要になる場合も多いので注意しましょう。





