2006/9/15 慢性疲労症候群 ストレスで免疫に異常 YOMIURI ONLINEより転載
慢性疲労症候群
ストレスで免疫に異常
(2006年9月15日 読売新聞)
山口県光市のA子さん(42)は、1991年5月に風邪による高熱で2、3日寝込んだあと、微熱が治まらなくなった。全身の疲れと痛みが続き、寝たり起きたりを繰り返す毎日に。どの病院でも「異常なし」と言われ、途方に暮れた。しかし、雑誌の記事で「慢性疲労症候群(CFS)」という病気があることを知り、2001年8月に大阪の病院の専門外来を受診。発病から10年後、この病気と初めて診断された。現在は薬物治療で体の痛みが和らいでいる。(大阪科学部・木下聡)

がんや甲状腺疾患、更年期障害などの病気はないのに、日常生活が困難になるほど強い疲労感が半年以上続く場合を、慢性疲労症候群と呼ぶ。
疲労感だけでなく、微熱や頭痛、関節痛、思考力の低下、睡眠障害といった症状を伴い、寝たきりになることもある。単なる過労で疲れが取れない状態とは全く異なる。
ところが、原因となる病気や検査での異常が見当たらないだけに、なかなか病気とは認知されなかった。91年に厚生省(当時)研究班が設けられ、診断基準を作ったものの、医師の間に広く認識され、専門外来が増えてきたのは、ここ数年のことだ。患者数は明らかではないが、国内で1000人に2人程度に発症するという推定もある。
原因はよくわかっていない。風邪症状から始まった患者は多く、欧米では集団発生した例がかなりある(日本では91年に熊本市で報告)。このため、ヘルペス、インフルエンザなどのウイルスとの関連が指摘されている。ただ、感染症だけでは説明のつかない点が多く、最近はストレスの影響が注目されている。
ストレスを受けると、脳の視床下部などの反応で、様々なホルモンのバランスが崩れる。病原体から体を守る免疫系にも影響し、外敵と闘うNK(ナチュラルキラー)細胞の活動が低下する。すると、体内に潜んでいたウイルスが勢いづき、それを攻撃する免疫物質が作られるが、調節がうまくいかず、かえって神経系や内分泌系(ホルモン)にダメージを与える――。
悪循環の結果、体中から神経を通して脳に信号を伝える各種の神経伝達物質が減り、脳の細胞が変調をきたして異常な疲労感が生じる、とみられている。
患者の血液中では、神経伝達物質の合成に必要な「アセチルカルニチン」という物質が少なく、特に脳内の自律神経系をつかさどる部位で減っていることが最近わかった。体のだるさといった症状が現れる理由も説明できる。
大阪市立大病院が昨年5月に開設した慢性疲労外来で診療する倉恒(くらつね)弘彦さん(関西福祉科学大教授)は「過労や対人関係など身体的、精神的な要因だけでなく、化学物質や紫外線まで、生活環境のあらゆるストレスが発病の引き金になりうる」と話す。
確立した治療はないが、ストレスを和らげ、免疫機能を元へ戻すことが主眼になる。
大阪市立大では、生体防御機能を回復させる漢方薬「補(ほ)中(ちゅう)益(えっ)気(き)湯(とう)」とビタミンB12、ビタミンCの服用を勧める。うつ病などと重なっている場合もあるので、効果が乏しい時は抗うつ剤などを処方し、必要に応じてカウンセリングも行う。イラストに掲げたチェック表は、受診の目安に活用できる。
倉恒さんは「元の自分に100%戻れなくても、日常でできることが少しでも増えていけば社会復帰できる。あせらず、前向きな精神状態を保つことが大切」と強調する。
| 慢性疲労症候群の診療を行う主な医療機関 |
|---|
賛育会病院(東京都墨田区)(電)03・3622・9191 高橋耳鼻いんこう科医院(東京都世田谷区)(電)03・3326・5660 総合川崎臨港病院(川崎市)(電)044・233・9336 国立病院機構さいがた病院(新潟県上越市)(電)025・534・3131 相沢病院(長野県松本市)(電)0263・33・8600 大阪市立大(大阪市)(電)06・6645・2121 日生病院(大阪市)(電)06・6543・3581 市立堺病院(大阪府堺市)(電)072・221・1700 熊本大(熊本市)(電)096・344・2111 |
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ドクター ご紹介 - http://kanja.ds-pharma.jp/health/yotsu/doctor/078/index.htmlから転載







腰痛の発生頻度や原因について教えてください。
上半身の重さは体重の約70%といわれています。その重さを支えているのが腰椎です。腰椎には椎体という骨の部分と椎間板という骨と骨の間に入っている部分があります。椎体は機械的な負荷により変形が進行し、また骨粗鬆症の進行とともに脆くなっていきます。椎間板も年齢とともに変性していきます。驚くことにこの変性は10歳の子供たちのすでに9%に起こっていると報告されています。治療を要する腰痛の発生頻度の調査では20歳代以上の年齢層ではほぼ同じくらい(40〜65%)で発生していることが報告されています。このような背景から近年、腰痛はもっとも有訴率が高い疾患になっています。大半の腰痛は数日間で治りますが、臀部痛や下肢痛を伴う腰痛は専門的な治療が必要になる場合も多いので注意しましょう。





