2008/9/17 高齢者の転倒予防 (4)屋内明るく、段差減らして YOMIURI ONLINEより転載

年を取るにつれ家で過ごすことが多くなりがちだが、家の中は、転倒の危険がいっぱいだ。東京消防庁の2007年度調査によると、転倒事故のため救急車が出動したケースのうち、高齢者の転倒場所で最も多かったのが「家」。65歳から74歳は約4割が、85歳以上は6割強が、家の中での事故だった。
では、家の中をどうすれば、転倒の危険を減らせるのか。「高齢者住環境研究所」(東京)の所長で一級建築士の溝口千恵子さんは、「とかく費用のかかる住宅改修を思いがちだが、手軽にできる予防策がある」と話す。
例えば、敷物。玄関前や靴を脱ぐ場所、スリッパを履く場所、居間のソファの下などにマットなどを敷くことがあるが、これがくせものだ。溝口さんは、「インテリアを重視したい気持ちも分かるが、わずか数センチでも段差。滑ったり、つまずいたりする原因になる。使用は控えるのがベター」とアドバイスする。
また、自分がよく行き来する所に積んだままにしてある雑誌や新聞も、つまずく原因なので常に整頓を心がける。電気器具のコードも足を引っかけて転ぶもとなので、延長コードを活用するなどして整理する。
照明も重要なポイントだ。高齢者は夜中にトイレを使うことが少なくないからだ。暗闇で転ぶことがないよう、廊下やトイレの照明をセンサー付きにしたり、足元灯を取り付けたりしたい。いずれも市販されており、自分で簡単に付けられるものもある。
さらに、階段の上り始めや最後の段に黄色、赤のテープを貼(は)るなど、転倒しやすい所を目立つ色のビニールテープで「目印」をつけるのもよい。
溝口さんは、「普段から室内を整理整頓しておくという心がけが大切」と話している。(大津和夫)
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2008/9/13 高齢者の転倒予防 (3)「すり足」かえって危険 YOMIURI ONLINEより転載
(2008年9月12日 読売新聞)

「転ばないように気をつけて下さいね」。病院で診察を終えたお年寄りに、こんな具合に医師や看護師が声をかけることはよくある。だが、転倒予防医学研究会の世話人代表で、東大の武藤芳照教授(身体教育学)によると、「気をつけるあまり、『転びやすい歩き方』になっている高齢者が多い」と指摘する。
転びやすい歩き方とは、足元を見ながら、小さな歩幅で、ちょこちょこと、つま先から地面に触れるような「すり足」で歩く歩き方だ。武藤教授は「すり足ちょこちょこ歩き」と呼ぶ。
前のめりになっているため、視野が狭い。平衡感覚も保ちづらく、とっさの一歩も出しづらい。だから、かえって転びやすいのだという。1回つまずくと、ますます慎重になり、こうした歩き方の傾向を強めることが多い。
では、転びにくい歩き方とは。武藤教授は、目線は前方に、足先で地面をしっかりけって、かかとから着地するという歩き方が望ましいという。「歩行は、片足で立ち、少しの間両足で着地して、また、片足で立つという連続動作の繰り返し。これが自然な歩き方。このことを普段から意識して歩くことが転倒予防になる」と武藤教授は話す。
とはいえ、路面が凍結している場所など、滑りやすい所を歩く時は、要注意。この場合、しっかり、足裏全体で地面を踏みしめるようにして歩くことがポイントだ。
つえを使う場合も注意が必要だ。よく悪い方の足と同じ側につえをつく人がいるが、これでは悪い方の足に大きな負担をかけてしまう。正しい使い方は、悪い方とは反対の側につえをついて歩くこと。つえの種類や長さは、専門家に相談して決めたい。
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2008/9/11 高齢者の転倒予防 (2)足腰の筋力を鍛える YOMIURI ONLINEより転載
(2008年9月11日 読売新聞)

転倒を防ぐ方法の一つに、弱った足腰を鍛える筋力トレーニングがある。
まずは、東京都老人総合研究所が開発した介護予防健診「おたっしゃ21」で自己診断してみたい。「この1年間に入院した」「転ぶのが怖い」など12の質問に答えた点数の合計が5点以上の人は、「トレーニングの必要あり」だ。
同研究所の金憲経(キムホンギョン)・自立促進と介護予防研究チーム研究副部長(体育科学)は、「転倒の主な原因である『つまずき』を防ぐ筋肉を、意識して鍛えることが重要」と強調し、次のような三つの運動を随時、毎日行うよう勧める。
まず、「つま先とかかとの上げ下げ」。イスに座り、両足をそろえてつま先を上げて下ろし、次にかかとを上げて下ろす。歩く時に足を上げる動作の中心となる筋肉が強化される。
次に、「片足上げ、ひざ伸ばし」。イスに浅くかけて、片足を上げて前に伸ばし、つま先を前後に動かす。反対側の足も同様に行う。イスから立ち上がる時などに使う太ももの筋力が強くなるという。
最後が、「かかとの上げ下げ」だ。イスの背に手を置き、かかとの上げ下げをゆっくりと繰り返す。歩行で地面を蹴(け)る時に使う部位が鍛えられる。
持病があったり体調に不安があったりする人は、念のためかかりつけ医に相談したい。水分補給と十分な休養も欠かせない。金副部長は「コツコツ3か月間やれば効果が出る。楽しみながら続けることが大切」と話している。
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2008/9/11 高齢者の転倒予防 (1)適度に体動かす住環境を YOMIURI ONLINEより転載

転ばない体づくりに励む高齢者(東京厚生年金病院で)
「年をとってよく転ぶようになった」。こんな話をよく耳にする。転倒をきっかけに、要介護状態になることも多い。今回のシリーズでは、転倒防止の方法を紹介する。
厚生労働省の国民生活基礎調査(2004年)によると、高齢者が要介護状態になる原因として、「脳血管疾患」(25・7%)、「高齢による衰弱」(16・3%)に次いで3番目に多かったのが「骨折・転倒」(10・8%)だった。
転倒による骨折は、老化で骨がもろくなり始める60代から目立ち始め、70代でぐんと増える。85歳以上では、転んで股(こ)関節部を骨折すると、1年後には10人に1人以上が亡くなるというデータもある。
1997年から高齢者向けに転倒予防教室を開く東京厚生年金病院(東京)の岡田知佐子医師は「入院などで安静にしている間、機能低下が精神・身体の全般に広がる結果、生命に危険が及ぶ」と説明する。

転ばない体づくりに励む高齢者(東京厚生年金病院で)
そもそも年をとると転びやすくなるのは、なぜなのか。
まず、慢性的な運動不足だ。定期的な運動はもとより、洋式トイレやベッドなどの普及で足腰を使う機会が減っていることが、運動不足に拍車を掛けている。
薬の作用で筋肉や神経の機能が落ちることも、転びやすくなる原因の一つだ。同病院の柏口新二整形外科部長は、「『眠れない』と睡眠導入薬や精神安定剤などを服用する高齢者も多いが、夜中にトイレに行く際、薬の作用で足がもつれて転倒するケースも多い。医師や薬剤師とよく相談して」と話す。
「骨や筋肉などの機能を維持するためには、適度なバリアは必要。転倒のリスクを知ったうえで、居住環境を改めるべきだ」と柏口部長は話している。


ドクター ご紹介 - http://kanja.ds-pharma.jp/health/yotsu/doctor/078/index.htmlから転載







腰痛の発生頻度や原因について教えてください。
上半身の重さは体重の約70%といわれています。その重さを支えているのが腰椎です。腰椎には椎体という骨の部分と椎間板という骨と骨の間に入っている部分があります。椎体は機械的な負荷により変形が進行し、また骨粗鬆症の進行とともに脆くなっていきます。椎間板も年齢とともに変性していきます。驚くことにこの変性は10歳の子供たちのすでに9%に起こっていると報告されています。治療を要する腰痛の発生頻度の調査では20歳代以上の年齢層ではほぼ同じくらい(40〜65%)で発生していることが報告されています。このような背景から近年、腰痛はもっとも有訴率が高い疾患になっています。大半の腰痛は数日間で治りますが、臀部痛や下肢痛を伴う腰痛は専門的な治療が必要になる場合も多いので注意しましょう。





