鍼灸・整骨の治療だけでなく、身体バランス調整を通した健康的な美容までのトータルケアを

京都市下京区/富士鍼灸整骨院(ふじしんきゅうせいこついん)

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2008/11/5 お産 助産師と共に 医師立ち会わず 主役担う YOMIURI ONLINEより転載

お産 助産師と共に
 
 
 
医師立ち会わず 主役担う
 
2008年10月28日  読売新聞)
 

出産時の実技訓練を行う助産師アカデミーの学生(オランダ・アムステルダムで)
 
 日本では、病院や診療所での出産が99%で、そのほとんどが産婦人科医の立ち会いで行われている。だが、欧州には助産師によるお産が普及している国もある。その一つ、オランダの助産師事情を報告する。
 首都アムステルダムにある「アムステルダム助産師アカデミー」で、助産師を目指す学生たちが母体と赤ちゃんの人形を使い、正常なお産を介助する実習に取り組んでいた。4年間、助産師になるための実践的な教育を受ける。
 一方、日本での助産師は、看護師が取れる資格の一つだ。大学の看護学科や、看護師を対象にした助産師養成学校に通うなどして資格を得る。
 専門性が強いオランダでは、日本では行われていない牛の心臓を使った縫合訓練や、妊婦の協力を得た妊婦健診などの実習を実施している。そして、4年目には病院や助産所に出て研修を積む。
 こうして育った助産師が、オランダでは正常なお産の主役を担う。同アカデミーで教べんを取る助産師のマリアヌ・プリンスさんは「オランダの女性には、できれば自宅で助産師の介助だけで出産したいと考える人が多く、助産師の役割は大きい」と説明する。
 2006年にあった約17万6000件の出産のうち、3割以上が医師の立ち会いがない助産師だけの介助で行われた。そのうち22%が自宅、11%は病院のベッドを借りての出産だった。
 自宅でのお産中に異常があれば、車でほぼ30分以内に病院があるので、緊急搬送する。オランダ中央部の主要病院の一つ、セント・アントニウス病院産婦人科のルーシー・リベルト医師は「オランダの妊産婦死亡率はほかの先進国と同水準を保ち、安全を確保している。助産師が正常なお産を受け持つことで、医師は婦人科の病気から帝王切開まで幅広い医療に専念できる」と話す。
 山梨大看護学科教授の遠藤俊子さんによると、英国では、正常なお産は助産師が病院内の院内助産所で行い、医療の管理が必要なお産は産科医が担当する。お産の約半数は助産師だけの介助で済む。「医師と助産師の役割や連携体制は国によって違う。海外から学べることも多い」と話す。
 助産師の手厚いケアと、緊急時に対応できる医師の技術を組み合わせれば、正常なお産は助産師に任せても安全で女性に優しいお産が実現できる。それには、医師と助産師の役割分担を見直していく必要がある。
 (館林牧子、利根川昌紀)
 

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2008/11/3 お産 助産師と共に 実習機会減少 養成に課題 YOMIURI ONLINEより転載

お産 助産師と共に
 
 
 
実習機会減少 養成に課題
 
2008年10月27日  読売新聞)
 

取り上げた赤ちゃんと再会し、母親の神宮寺さん(中央)と喜びを分かち合う橋爪さん(右端)=山梨市の中村産婦人科医院で
 
 9月2日午前6時。山梨大医学部看護学科4年の橋爪唯さん(22)の携帯電話が鳴った。「今から産婦さんがみえます」。山梨市の産婦人科医院からだ。すぐに指導教員の助産師に連絡を入れ、現地で合流した。
 到着後、2人は、事前に実習の了解を得ている神宮寺菜月さん(36)がいる陣痛室へ直行。橋爪さんは、分娩(ぶんべん)監視装置で赤ちゃんの心音を確認しながら、陣痛を和らげるため、腰をさすり続けた。
 午後3時前、ようやく女の子が誕生した。指導を受けながら、橋爪さんが赤ちゃんを取り出し、無事を確認してへその緒を切った。実習は6人目。「最初は、慌てましたが、だんだん落ち着いて介助できるようになりました」
 産婦人科医不足で助産師の活用に注目が集まっているが、助産師不足も深刻だ。日本産婦人科医会は2年前、十分な配置には全国で約6700人足りないと試算した。養成が急務だが、それには、実習先の確保が大きな障害になっている。
 国は、国家試験を受けるには、学生1人当たり10件程度、正常なお産の介助をするという条件を定めている。ところが近年、帝王切開などが増えて正常なお産が減った上に、事故を心配して研修への協力を敬遠する医療機関も増えた。
 山梨大は、大学病院のほか、県内2か所の開業医の協力で実習先を確保した。実習では、看護学科教授の遠藤俊子さんら3人のベテラン助産師でもある指導教員が必ず同行する。
 この方法だと、年間約60件6人分の実習をするのがやっと。毎年約20人の学生が実習を希望するが、7割の学生にはあきらめてもらわざるを得ない。
 希望者がいるのに、養成できない現状に、遠藤さんは「実習の条件は現実にそぐわない。教育体系を見直して、数多くの助産師を養成し、卒業後の臨床研修を充実させて、実践的な技能を磨けるようにした方が良い」と話す。
 学生の橋爪さんは、今年7月から9月の間に、実習で必要とされる10人の赤ちゃんを取り上げた。「赤ちゃんは、一人ひとり顔が違っていて、本当にかわいい」と、助産師の仕事の魅力にふれ、一定の経験を身につけた。
 10件の実習を含む助産師教育の原型は、明治時代の産婆教育にさかのぼる。質の高い助産師を数多く養成するために、学生教育から卒後研修まで、今の現実に合う養成システムの再構築が緊急の課題だ。
 

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2008/11/3 お産 助産師と共に 医師呼び出せる体制作り YOMIURI ONLINEより転載

お産 助産師と共に
 
 
 
医師呼び出せる体制作り
 
2008年10月24日  読売新聞)
 

助産師外来で妊婦健診を受ける長瀬さん。助産師だけの立ち会いで出産する予定だ(東京都の葛飾赤十字産院で)
 
 異常がないお産を助産師だけで行う「院内助産」は妊産婦にも好評と、ある病院が産婦人科医の集まる学会で発表したところ、会場の産婦人科医から「それは危ない」「何かあったら誰が責任を取るんだ」という批判的な意見が相次いだ。
 大部分は問題なく進行するとは言え、いつ急変して母子に危険が及ぶかわからないのがお産だ。万一の時は、訴訟に発展する可能性もあるだけに、助産師だけのお産に懸念を示す産婦人科医は多い。
 東京都葛飾区の葛飾赤十字産院では4年前、自然なお産を提供するため和室の分娩(ぶんべん)室を作り、この部屋での正常分娩は助産師だけで介助することにした。
 産婦人科医6人、助産師110人が勤務。高度な医療が必要なお産に対応する一方、助産師の活用にも定評があった。だが、助産師だけの介助によるお産を始めると、不安を持つ医師と助産師の間に溝が生じてしまった。
 正常分娩の途中に、吸引や緊急帝王切開が必要になった時、協力するのが理解のある特定の医師だけになり、助産師によるお産は中止の危機に直面した。
 医師の側には、「手遅れになってから呼び出されてはかなわない」という不安もあり、昨年、医師と助産師が話し合って、医師を呼び出す際の基準を改めて明確にした。
 妊婦の血圧の上昇、分娩時間が初産婦で30時間以上に及ぶ、胎児の頻脈、出産後出血量が多いことが予想される……。
 「以前から医師を呼ぶ基準はあったが、今回は現場の医師全員が納得して文書にした」と副院長の鈴木俊治さん。また、正常分娩が可能な妊婦にも医師の立ち会いの希望の有無を聞くことにした。
 助産師だけのお産を希望した東京都の長瀬順子さん(41)は、上の2人は分娩台で産んだが、3人目は自然なお産を体験したいと思った。だが、「年齢もあり、万一の時に多くの医師がいる安心感は大きい」と話す。
 一方、宮城県白石市の公立刈田(かった)綜合病院は、3年前に開設した院内助産所を今年5月末でいったん休止した。3人の助産師が担当したが、通常業務もこなしており、予想以上の希望者に「安全上の観点から」(同病院)対応が難しくなった。
 厚生労働省が今年6月に発表した「安心と希望の医療確保ビジョン」では、医師不足対策として助産師外来や院内助産所の普及を図るとしたが、定着には各医療機関が乗り越えなければならない課題も多い。
 
 
 

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2008/10/30 お産 助産師と共に 医師と連携 外来健診30分 YOMIURI ONLINEより転載

お産 助産師と共に
 
 
 
医師と連携 外来健診30分
 
2008年10月23日  読売新聞)
 

助産師外来で、受診者の様々な相談に答える谷島さん(左)(東京都の愛育病院で)
 
 東京都港区の愛育病院の診察室で、助産師の谷島空(やじまそら)さん(28)が、妊婦健診に訪れた女性(31)をにこやかに迎え入れた。
 「朝、仕事に行くときにおなかがよく張るようになりました」と女性が言うと、「妊娠が進むと、どんどんおなかは張ってきます。痛みがなく、一休みして元に戻るようなら、問題ないですよ」と谷島さん。女性は安心した表情でうなずいた。
 愛育病院では4年前に、医師が行ってきた妊婦健診を助産師が担う助産師外来を開始した。血圧、体重、検尿、胎児の心拍や位置の確認などの通常の健診のほか、妊娠中の過ごし方、出産や育児の疑問に答える。
 医師の妊婦健診は約5分だが、助産師外来は30分。「小さな疑問でも遠慮なく尋ねられる」と女性は話す。
 当初は、妊娠中の約14回の健診のうち4回分を担当したが、妊婦の評判が良く、今年4月から回数を倍増して妊娠19週から36週までの健診は医師と助産師が交互に当たることになった。
 5年以上の経験がある助産師が、超音波検査などの院内研修を受けた上で外来を担当する。医師と助産師が共通のカルテを使い、助産師外来のカルテは医師が再度チェックする。「少しでもおかしいと思ったらその場で医師に相談します。やり取りの積み重ねも経験になる」と谷島さんは話す。
 同病院では、10年間に産科の受診者が6割増え、助産師外来は医師の負担軽減にも役立った。「手厚いケアを提供できる助産師の良さが健診でも生かせる上に、安全管理面での医師と助産師の連携も深められる」と院長の中林正雄さん。
 厚生労働省によると、今年4月時点で、助産師外来を導入した病院は273施設、正常なお産を助産師だけで扱う「院内助産」を実施する病院は31施設。助産師外来の導入は、各施設が医師と助産師の連携体制を築く試金石になる。愛育病院でも、将来的には助産師外来の成果を院内助産へつなげたい考えだ。
 そのためには妊娠、出産中の異常を責任を持って見極め、医師と協力して緊急事態に対処する能力が助産師に要求される。
 中林さんが担当する厚生労働省研究班では、助産師も参加して、日本産科婦人科学会などが作った産科診療指針の助産師版を作成中だ。妊娠中に必要な検査、異常の検出法、妊婦からよく受ける質問への答え方、お産の管理など具体的な内容が盛り込まれる。「医師と助産師が共通の認識を持って診療に当たるために使ってもらえれば」と話す。
 

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2008/10/29 お産 助産師と共に 産科医不足で「院内助産」 YOMIURI ONLINEより転載

お産 助産師と共に
 
 
 
産科医不足で「院内助産」
 
2008年10月22日  読売新聞)
 

助産師の磯原さんから、生まれたばかりの男の子の入浴指導を受ける小舘さん(岩手県の県立釜石病院で)
 
 岩手県釜石市の県立釜石病院。小舘知美さん(26)は4日前に生まれたばかりの男の子を腕にほほ笑んだ。里帰りの出産で、一時、陣痛が遠のいて、無事に生まれるか不安に陥ったが、助産師がつきっきりで励ましてくれた。
 「細かな配慮がありがたかった。家庭的な雰囲気で病院で産んだ感じがしませんでした」と話す。出産時、医師は立ち会っていない。
 同病院は、人口約4万人の釜石市で出産を扱う唯一の施設。昨秋、異動で常勤産婦人科医が不在になった。医師と助産師が相談して、正常な経過をたどるお産は、助産師だけで介助する「院内助産」を始めた。
 帝王切開など難しいお産は、別の病院に回すため、扱うお産の数が4割減った。「時間を気にせず、妊婦さんに寄り添って、女性の産む力を引き出すお産ができるようになりました」と助産師の磯原徳子さん。助産師15人が介助したお産は1年で200件を超え、「満足なお産だった」と経験者から好評だ。
 産婦人科医不足で、助産師の活用に注目が集まっている。正常なお産は助産師が担う同病院の取り組みは、その実践のひとつだ。だが、お産は突然、急変することがある。医師との連携など万一の場合の安全の確保が焦点になる。
 同病院から、車で1時間の県立大船渡病院は、産婦人科医4人が勤務し、「地域周産期母子医療センター」に指定されている。県立釜石病院は、院内助産の実施に当たり、この病院との間で取り決めを作った。
 まず、4人の産婦人科医のうち1人が交代で県立釜石病院に常駐する。正常なお産は地元で受け持ち、事前に帝王切開などが必要と判断された場合は、センターでの出産となる。
 お産の経過中に帝王切開が必要になった場合、時間に余裕があればセンターに搬送し、複数の産婦人科医が手術をする。待ったなしなら、地元に交代でいる1人の産婦人科医が対応。多量出血などの緊急事態には、外科医も応援に入る。赤ちゃんの異常には、昼夜問わず小児科医が駆けつける。
 昨年9月から今年7月までに、分娩(ぶんべん)中にセンターに搬送されたのは14人。3人は県立釜石病院の医師が緊急帝王切開をした。
 2病院に交代で勤務して助産師を支える県立大船渡病院産婦人科(副院長)の小笠原敏浩さんは「院内助産は助産師だけでできるものではない。医師と助産師の綿密な連携があって安全が確保される」と話す。両者の連携による新しい形のお産をリポートする。
 

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月別

わが街  京都  ドクター ご紹介 - http://kanja.ds-pharma.jp/health/yotsu/doctor/078/index.htmlから転載
ドクターからのメッセージ
患者さん一人ひとりに合った治療を目指して
近畿京都府京都市
ひろしまクリニック 院長
廣島 芳城 先生
ひろしまクリニックについてはこちら
 腰痛の発生頻度や原因について教えてください。
上半身の重さは体重の約70%といわれています。その重さを支えているのが腰椎です。腰椎には椎体という骨の部分と椎間板という骨と骨の間に入っている部分があります。椎体は機械的な負荷により変形が進行し、また骨粗鬆症の進行とともに脆くなっていきます。椎間板も年齢とともに変性していきます。驚くことにこの変性は10歳の子供たちのすでに9%に起こっていると報告されています。治療を要する腰痛の発生頻度の調査では20歳代以上の年齢層ではほぼ同じくらい(40〜65%)で発生していることが報告されています。このような背景から近年、腰痛はもっとも有訴率が高い疾患になっています。大半の腰痛は数日間で治りますが、臀部痛や下肢痛を伴う腰痛は専門的な治療が必要になる場合も多いので注意しましょう。
 高齢者の下肢痛を伴う腰痛の多くは腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)という病気です。また激しい腰痛の場合、脊椎圧迫骨折のほか、非常にまれですが背骨の感染症(化膿性椎間板炎など)があります。免疫力が低下している方、糖尿病、ステロイドを内服中の方が罹りやすいので、患者さんは診察の時に既往歴や飲んでいる薬剤についても必ず医師に伝えていただきたいと思います。
 腰部脊柱管狭窄症の手術について教えてください。
最近では内視鏡を使った手術も増えてきました。内視鏡手術は患部が明るく拡大されて安全に行えることに加えて小さな傷と手術中の筋肉の損傷が少ない(低侵襲)ため早期に社会復帰できるという利点があります。しかしすべての方に内視鏡手術がよいという訳ではありません。狭窄箇所が多数ある場合などは内視鏡手術では従来の手術と比べて時間が長くなることもあり、心臓や肺などの病気であまり体力がない方などにとっては、総合的に考えて低侵襲とはいえないからです。どのような手術方法がその患者さんにとっていいのか、医師がメリットだけでなくデメリットについても説明しますので納得したうえで選択していただきたいです。
 腰痛の患者さんを診察するにあたってどのようなことを感じていらっしゃいますか?
腰痛の治療には画一的なものはありません。患者さんの病態がまったく同じものがないことは勿論のこと、治療には患者さんの社会的背景や満足度などを考慮することが必要だからです。
 いままで急性腰痛と慢性腰痛の違いはその罹患期間の違いと考えられてきましたが、近年、functional MRIを用いた研究が進み、痛みを感じたとき脳のどの部分が活動しているかわかるようになってきました。様々な研究報告によれば、慢性腰痛は急性腰痛と単に病気の期間の違いではなく、患者さんの心理社会的要因がかかわっている可能性が示されています。事実そうであれば、たとえ外傷で起こった急性腰痛も心理的な要因で慢性期に移行していく可能性があります。そうするとお医者さんと患者さんの関係は大変重要になります。お医者さんが患者さんを励まし、勇気づけ、また、安心感を与えることによって、急性腰痛が慢性に移行することを防ぐことができるかもしれないからです。利害得失の説明や、個人的、社会的背景を考慮した治療方法の提示。そして、患者さんのQOLや満足度の重視。この三つをもって、患者さんの価値観を尊重し、個人個人に合う治療法を提示するというのが、今一番求められていることなのではないかと感じています。





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ドクターからのメッセージ
放っておいて大丈夫?その痛み、そのしびれ
近畿京都市東山区
京都第一赤十字病院整形外科 副部長
大澤 透 先生
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 立つ、歩く・・・このような生活の基本というべき動作に支障を感じることはありませんか?
生活に影響をおよぼす腰痛疾患として、ぎっくり腰、ヘルニアなどをよく耳にしますが、とくに高齢の方に多い「腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)」という疾患もあります。あまり知られていませんが、加齢現象の1つとして腰骨(腰椎)が変性したために周辺の神経が圧迫され、立つ・歩くなどの負荷に伴って、いわゆる坐骨神経痛と言われるお尻から太腿の後ろ側にかけた痛みや、つっぱり感、しびれなどが起こるものです。長い距離が歩けなくなり、重症の場合は100mでも困難になりますが、しばらく前かがみで休むと再び歩けるようになるという「間欠跛行(かんけつはこう)」も特徴的な症状の一つです。
 年を重ねることで、腰椎の変性が起こる方もあれば起こらない方もあり、変性したからといって必ず症状があらわれるとも限りません。腰部脊柱管狭窄症が進行した場合、もっとも典型的にあらわれる症状は残尿感ひいては失禁などの膀胱直腸障害ですが、このように重症化する方もあれば、慢性的な症状に悩みながら一生付き合っていく方、あるいは急激な痛みのピークを過ぎた後に沈静化する方もあり、全ては人それぞれです。しかし、症状が進行し始めると一気に悪くなり始めるポイントがあり、やがては脱力感や麻痺などが起こります。
 症状のあらわれ方は千差万別ですが、50代以上で思い当たる症状のある方は、適切な治療を受けることで改善する可能性が十分あります。よほど重症化していない限り、治療は血流改善剤や鎮痛剤などの内服薬と、コルセットや運動、牽引などの理学的な施術を併用する保存療法が効を奏します。さらに急性期の痛みにはブロック麻酔を数回行い、それでも患者さんが満足を得られる結果にならなければ手術を検討するというように、治療は段階的に効果を確かめながら進みます。
 手術では、100%とまではいきませんが、痛みの症状を中心に6〜7割の改善は見られます。ただし、一度傷ついた神経の細胞は元に戻らないため、進行していればしているほど残る症状も多く、程度も大きくなります。しかし、手術そのものの危険は少なく、方法も確立されているため、高齢であることを理由に手術を避ける必要はありません。
 現在は、ただ寿命を長くすることよりも、すこやかに過ごせる寿命―「健康寿命」を延ばすことの大切さが言われています。腰部脊柱管狭窄症など腰痛を伴う病気は命にかかわるものではありませんが、その症状によって、立つ・歩くなど生活の基本的な動作をはじめ、仕事や趣味などの活動にも大きな影響がおよびます。好きなことが好きなようにできることは、生活に満足感を得るための大切な要素ですが、腰痛によって動作や活動に制限が生じると、生活の満足感が損なわれる可能性があります。しかしそのとき、症状に合わせて活動の幅をせばめてしまうか、今の生活に合わせられるように症状を改善するかはあなた次第です。従来は50〜60歳の方が多かった腰部脊柱管狭窄症の患者さんですが、最近は70代、80代の方も大勢おられます。とくに高齢の方でも元気な方、元気だからこそ「腰痛を治してもっと動きたい」と思う方が、病院を受診されています。また、日頃から活発に出歩いているからこそ、不調にも早く気付くことができるのでしょう。
 元気に動けるときはどんどん動き、立ったり歩いたりといった基本動作に支障があらわれたとき、あるいは1カ月以上原因の思い当たらない腰痛に悩んでいるときは、自己判断で放置しないでください。足腰の痛み・しびれを起こす病気には血管の病気も含まれます。それを鑑別するためにも、ぜひ整形外科を受診してください。



ドクターからのメッセージ
腰痛のさまざまな対処法をアドバイスします
近畿京都府京都市
京都市立病院 整形外科
田中 真砂史(たなか まさし) 先生
自己診断で治療を始める前に、腰痛の原因を正確に診断することが大切です
最近は鍼治療の研究も進んできたので、まず接骨院や鍼灸治療に行かれる腰痛の患者さんも少なくないようです。患者さんにとっては痛みが取れればよいわけですから、比較的入りやすい窓口に行かれる気持ちはよく分かります。
しかし、これらの治療を長く受けていた後、整形外科に回ってきた患者さんのなかには、がんの転移が腰痛の原因だったケースもあります。腰痛は骨や関節など運動器の障害だけでなく、がんや感染症、内臓疾患や心理面から起こるものなど、さまざまな原因によって起こることを知っておいてください。
私は、西洋医学(整形外科)と東洋医学(鍼治療など)のどちらの窓口から慢性の腰痛の治療に入っても構わないと思っていますが、腰痛の原因を検査しておく必要があります。そこで、一度は整形外科で正確な診断をしておけば、安心して腰痛の治療を続けられるのではないでしょうか。
腰部脊柱管狭窄症の治療法には、さまざまな選択肢があります
腰痛の原因疾患のなかでも、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)は60〜70歳代によくみられる疾患です。腰部脊柱管狭窄症は、下肢のしびれ感や痛み、間欠性跛行(かんけつせいはこう)(しびれや痛みが出てきて休み休みでないと歩き続けられなくなる状態)が特徴です。いずれも、生活を送るうえでの大きな障害となります。間欠性跛行は閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)のような足の血管の動脈硬化でも同じように起こるため、このような患者さんに下肢の動脈硬化の状態を測定することもあります。また、下肢痛は糖尿病による末梢神経障害でも起こります。そこで、見た目は腰部脊柱管狭窄症のような症状であっても、他の原因で起こった症状かどうかを詳しく診断する必要があります。
腰部脊柱管狭窄症を含めて慢性腰痛の約5割は薬物治療で改善し、3〜4割はブロック注射で痛みが取れています。整形外科を受診すると「すぐに手術」と心配される患者さんもいるようですが、保存的な治療から開始し、患者さんと相談して手術の必要な人には手術をお勧めします。
腰部脊柱管狭窄症の治療は、まずは血流を改善するプロスタグランジンE1(PGE1)製剤や筋弛緩薬の内服から始めます。とくに、PGE1製剤は間欠性跛行の改善が期待でき、服用し始めてから2〜3週間で「長く歩けるようになった」など、患者さん自身で効果を実感することができます。胃潰瘍などの副作用を予防するため、消炎鎮痛剤は痛みが強いときだけ服用してもらうようにしています。これらの薬物治療を1か月ほど試し、症状が改善していればこのまま続けるか、内服量を減らしていき、内服を中止する方向へもって行きます。
薬物治療で改善がみられない患者さんには薬物治療に加えて理学療法(牽引や温熱療法など)、神経ブロック(仙骨硬膜外ブロックや神経根ブロック)、あるいはトリガーポイント注射などを行います。
治療法の選択肢は、腰痛の原因によってさまざまです。医師と相談して適切な治療に取り組んでください。


腰痛 ― 予防体操 ―
(10)予防体操まとめ 8ポーズ1日2回理想
2007年9月7日 読売新聞)

 今回は最終回。腰痛予防に効果的と思われる動きを、一連の流れに組み込んだ体操を紹介する。これまで紹介した動きも入っている。時間に余裕のあるときなどに試してほしい。それぞれの動きを各10回行う。
 〈1〉床に寝て、ひざを軽く曲げ、背中で床を押すように、おなかに力を入れる。
 〈2〉続いて、同じ姿勢から腰を浮かせる。頭や肩、足の裏を床につけておくのがポイント。
 〈3〉同じ姿勢で、片ひざを胸に引きつけ、お尻などの筋肉を伸ばす。左右交互に。
 〈4〉両ひざを抱え、ひざに頭を近づけるように体を丸め、背中の筋肉を伸ばす。
 〈5〉もう一度寝ころび、片足ずつ、ひざを伸ばしたまま、できるだけ高く上げる。つま先を上げるようにして、アキレスけんも含め、足の後ろ側全体を伸ばす。
 〈6〉両ひざを曲げて寝ころび、へそをのぞき込むように、両肩を持ち上げる。腹筋に力を入れるのが狙い。
 〈7〉四つんばいになって、足を片方ずつ上げ、まっすぐ伸ばす。お尻の筋肉を鍛えるのが狙い。腰を反らしたり、ひねったりしないよう注意する。
 〈8〉イスに座って、足を開き、上体を前にかがめ、背中の筋肉を伸ばす。
 この一連の体操を、1日2回できれば理想的だ。(埼玉医大整形外科准教授・白土修さん監修)