鍼灸・整骨の治療だけでなく、身体バランス調整を通した健康的な美容までのトータルケアを

京都市下京区/富士鍼灸整骨院(ふじしんきゅうせいこついん)

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2008/11/25 胃をいたわる (4)痛む原因 ピロリ菌退治を YOMIURI ONLINEより転載

胃をいたわる
 
 
 
(4)痛む原因 ピロリ菌退治を
 
2008年11月25日  読売新聞)
 

(上)健康な胃の内部(下)ピロリ菌に感染した胃
 
 胃がしくしく痛む。東京大学医学部消化器内科教授の小俣政男さん(63)は、若いころからその痛みに悩まされてきた。激務のストレスが原因と、胃炎の薬でしのいでいたが、ピロリ菌の除菌をしたら、痛みがぴたりと治まった。
 自らの体験を基に小俣さんは「胃の痛みを繰り返す中高年世代に、ピロリ菌感染者が少なくない」と指摘する。
 ピロリ菌は、胃の中にすみつく細菌で、1983年に発見された。胃液に含まれる強い塩酸の中でも生息でき、胃壁にくっついて、胃の内側の粘膜を傷つける。
 健康な胃粘膜は、きれいなピンク色でひだがくっきりと見える。だが、ピロリ菌に感染した胃は、赤くただれて出血し、まだら色。胃壁が萎縮(いしゅく)してひだが見えなくなる。ピロリ菌は、胃炎を起こすほか、潰瘍(かいよう)やがんの発症にも関係するという説がある。
 小俣さんらは昨年、東京で来院した患者74人がピロリ菌に感染しているかどうかを調べた。20、30歳代の感染率は約6%に過ぎなかったが、40歳代では27%だった。
 過去の研究では、50、60歳代での感染率は50〜80%に上るというデータもあり、「年代が上がるほど感染率が高い」と小俣さん。昔、子どもに口移しで食べ物を与えたり、肥料に人糞(じんぷん)を使ったりしたことで感染が広がったとみられている。
 ピロリ菌の検査は、内視鏡で胃の粘膜を採る方法のほか、呼気中の尿素をはかる「呼気検査」や血液中の抗体の量を調べる「血液検査」がある。
 除菌には、抗菌薬を1週間服用する。薬をきちんと飲めば除菌できる可能性が高いが、最近では、抗生物質に耐性を持つ菌も増えているので、必ず除菌できるとは限らない。
 ただし、現在、ピロリ菌の検査や除菌は、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の患者にしか健康保険が適用されない。それ以外の場合は自費。費用も含めて、医療機関に相談したい。(大森亜紀)
 

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2008/11/21 胃をいたわる (3)多様な薬 使い分けを YOMIURI ONLINEより転載

胃をいたわる
 
 
 
(3)多様な薬 使い分けを
 
2008年11月21日  読売新聞)
 
 
 胃の不調を薬でしのぐ人も少なくない。薬局には様々な胃薬が並んでいる。
 電話で薬の相談に応じている日本薬剤師会中央薬事情報センター((電)03・3353・2251)の向井呈一さんは「薬のタイプを知って使い分けて。特に持病があってほかの薬を飲んでいる人は、胃薬との相互作用に注意を」と話す。胃薬がほかの薬の効きに響くことがあるからだ。
 例えば、空腹時や夜間の胃の痛みやむかつきに効くのが、胃液を抑える薬。大別すると、胃酸を炭酸水素ナトリウムなどで中和する「制酸薬」と、胃液を分泌する細胞に働く「H2ブロッカー」と呼ばれる薬のタイプがある。
 制酸薬成分のうち、炭酸マグネシウムやケイ酸アルミニウムなどは、抗菌剤の効き目を弱めてしまう。たとえば、ぼうこう炎で抗菌剤を服用する人が胃薬を飲むと、せっかくの抗菌剤の効果がでないことがありうる。抗菌剤は、副作用で胃腸障害を起こすことがあり、自己判断で胃薬を併用する人も多いため、注意が必要だ。
 また、H2ブロッカーの胃薬の一部に含まれる「シメチジン」という成分は、胃酸を抑えるだけでなく、体内での薬の分解も抑制するため、ほかの薬の効きにも影響しやすい。睡眠薬を飲むと効き過ぎてしまう。
 H2ブロッカーは、よく効くが、3日間飲んでも治らない場合は医療機関へ。繰り返して飲まなければならないほどの痛みには、潰瘍(かいよう)などの病気が隠れていることが多いからだ。
 そのほか、胃腸薬には、胃粘膜の保護や修復を促進する「胃粘膜保護薬」、消化を助ける「消化酵素製剤」、生薬を中心として胃腸を刺激する「健胃薬」や「総合胃腸薬」などがあり、使い分けたい=表=。
 向井さんは「薬剤師に相談して欲しい」と勧める。その際は、どのような時に、どんな症状が、どこに表れたかを正確に伝えたい。
 

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2008/11/20 胃をいたわる (2)夜は消化の良いものを YOMIURI ONLINEより転載

胃をいたわる
 
 
(2)夜は消化の良いものを
 
2008年11月20日  読売新聞)
 
 
 夜型の生活は、胃に負担をかける。神奈川県立保健福祉大教授の中村丁次さんによると「午後8時以降にしっかりとした食事をするのは、胃を酷使することです」。胃は通常なら、昼間は活発に働き、夜は休むよう調節されているからだ。夜に食べるなら「消化の良い食べ物」を選ぶべきだという。
 口で砕いた食物の塊を受け入れた胃は激しく動いて、食物と胃液を混ぜ合わせ、溶かす作業を始める。溶かす速さは、食物によって違い、早くて数分、長いもので3時間ほど。そのため、胃はふくらんで食物を長時間ためられる形になっている。
 どろどろに溶けた食物を腸へと送り込んで栄養を吸収することになるが、胃から腸へと送るスピードには、個人差があり、年齢でも異なる。大食いと小食の人では、このスピードが違うと考えられ、その動きは、脳、神経系やホルモンで調節されている。
 「消化が良い」食べ物とは、消化に時間がかからず、消化率が高いもの。一般的に軟らかく、加熱してあって、食物繊維が少ないものという。
 例えば、野菜を食べるなら、生野菜より煮物の方が良い。卵は半熟が一番消化が良く、次いで、生卵、固ゆで卵の順。半熟の卵の入ったおじやのようなものが消化にはいい。
 消化を促すには、よくかんでゆっくり食べることはもちろん、腹八分目が大事。胃の容量は、成人で1・2〜2リットル程度。食べ物をいっぱいに胃に詰め込むと、その分、胃を長く動かさねばならず、胃の負担になる。
 「朝食抜きなど、空腹の時間が長く続くのも胃のためには良くありません」と中村さん。空腹時にストレスがかかると胃液が分泌され、胃を傷める可能性があるからだ。
 貝原益軒の養生訓の通り、腹八分目が良いようだ。
 

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2008/11/20 胃をいたわる (1)酒はほろ酔い加減まで YOMIURI ONLINEより転載

胃をいたわる
 
 
 
(1)酒はほろ酔い加減まで
 
2008年11月19日  読売新聞)
 
 
 宴席が続く年末年始は、胃を酷使しがち。胃に優しい暮らし方を紹介する。
 東京消防庁によると、12月は、急性アルコール中毒で救急搬送される人が一年で最も多い。むちゃな酒の飲み方をする人が増える季節だ。
 「忙しい年末は、ストレスがたまったり、風邪をひいたりして胃が弱っている。そんな時の酒の飲み方には、普段以上に注意が必要なのです」。アルコールと消化管の関係に詳しい順天堂大名誉教授の佐藤信紘さんは警告する。
 胃袋では、食べ物を溶かして腸で吸収するため、胃壁から塩酸とたんぱく質分解酵素が加わった強力な胃液が出る。その胃液で胃自体が消化されないよう、胃の表面は粘液でガードされている。
 しかし、ストレスの多い生活や喫煙、一部の風邪薬などに含まれている非ステロイド系の消炎鎮痛剤の服用は、防御役の粘液の出を悪くしてしまう。弱った胃にアルコールの刺激が加わると、炎症や出血などを伴う急性の胃粘膜障害が起きるほか、飲み過ぎて吐くと、胃の上部が裂けて吐血することもある。
 そもそも酒は「ストレスの軽減など利点もあるが、体を傷つけずに飲める“安全域”が意外に狭い」と佐藤さん。
胃に限らず、食道や腸など、消化管のがんには、アルコールの関与が指摘されている。
 適正飲酒は、ほろ酔い期=表=まで。健康寿命のためには、この範囲でとどめておきたい。刺激を和らげるため、いきなり飲まずに胃袋に何か入れてから飲む。チーズなどたんぱく質を含む食べ物は、傷んだ胃粘膜の入れ替わりを促進するのでお勧めだ。アルコール度数が高い酒は必ず薄めて飲むべし。
 限度を超えた飲酒は、腸で悪玉の腸内細菌を増やす。飲んだ翌朝、下痢をしたなら飲み過ぎのサイン。反省しよう。
 

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月別

わが街  京都  ドクター ご紹介 - http://kanja.ds-pharma.jp/health/yotsu/doctor/078/index.htmlから転載
ドクターからのメッセージ
患者さん一人ひとりに合った治療を目指して
近畿京都府京都市
ひろしまクリニック 院長
廣島 芳城 先生
ひろしまクリニックについてはこちら
 腰痛の発生頻度や原因について教えてください。
上半身の重さは体重の約70%といわれています。その重さを支えているのが腰椎です。腰椎には椎体という骨の部分と椎間板という骨と骨の間に入っている部分があります。椎体は機械的な負荷により変形が進行し、また骨粗鬆症の進行とともに脆くなっていきます。椎間板も年齢とともに変性していきます。驚くことにこの変性は10歳の子供たちのすでに9%に起こっていると報告されています。治療を要する腰痛の発生頻度の調査では20歳代以上の年齢層ではほぼ同じくらい(40〜65%)で発生していることが報告されています。このような背景から近年、腰痛はもっとも有訴率が高い疾患になっています。大半の腰痛は数日間で治りますが、臀部痛や下肢痛を伴う腰痛は専門的な治療が必要になる場合も多いので注意しましょう。
 高齢者の下肢痛を伴う腰痛の多くは腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)という病気です。また激しい腰痛の場合、脊椎圧迫骨折のほか、非常にまれですが背骨の感染症(化膿性椎間板炎など)があります。免疫力が低下している方、糖尿病、ステロイドを内服中の方が罹りやすいので、患者さんは診察の時に既往歴や飲んでいる薬剤についても必ず医師に伝えていただきたいと思います。
 腰部脊柱管狭窄症の手術について教えてください。
最近では内視鏡を使った手術も増えてきました。内視鏡手術は患部が明るく拡大されて安全に行えることに加えて小さな傷と手術中の筋肉の損傷が少ない(低侵襲)ため早期に社会復帰できるという利点があります。しかしすべての方に内視鏡手術がよいという訳ではありません。狭窄箇所が多数ある場合などは内視鏡手術では従来の手術と比べて時間が長くなることもあり、心臓や肺などの病気であまり体力がない方などにとっては、総合的に考えて低侵襲とはいえないからです。どのような手術方法がその患者さんにとっていいのか、医師がメリットだけでなくデメリットについても説明しますので納得したうえで選択していただきたいです。
 腰痛の患者さんを診察するにあたってどのようなことを感じていらっしゃいますか?
腰痛の治療には画一的なものはありません。患者さんの病態がまったく同じものがないことは勿論のこと、治療には患者さんの社会的背景や満足度などを考慮することが必要だからです。
 いままで急性腰痛と慢性腰痛の違いはその罹患期間の違いと考えられてきましたが、近年、functional MRIを用いた研究が進み、痛みを感じたとき脳のどの部分が活動しているかわかるようになってきました。様々な研究報告によれば、慢性腰痛は急性腰痛と単に病気の期間の違いではなく、患者さんの心理社会的要因がかかわっている可能性が示されています。事実そうであれば、たとえ外傷で起こった急性腰痛も心理的な要因で慢性期に移行していく可能性があります。そうするとお医者さんと患者さんの関係は大変重要になります。お医者さんが患者さんを励まし、勇気づけ、また、安心感を与えることによって、急性腰痛が慢性に移行することを防ぐことができるかもしれないからです。利害得失の説明や、個人的、社会的背景を考慮した治療方法の提示。そして、患者さんのQOLや満足度の重視。この三つをもって、患者さんの価値観を尊重し、個人個人に合う治療法を提示するというのが、今一番求められていることなのではないかと感じています。





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ドクターからのメッセージ
放っておいて大丈夫?その痛み、そのしびれ
近畿京都市東山区
京都第一赤十字病院整形外科 副部長
大澤 透 先生
京都第一赤十字病院についてはこちら
 立つ、歩く・・・このような生活の基本というべき動作に支障を感じることはありませんか?
生活に影響をおよぼす腰痛疾患として、ぎっくり腰、ヘルニアなどをよく耳にしますが、とくに高齢の方に多い「腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)」という疾患もあります。あまり知られていませんが、加齢現象の1つとして腰骨(腰椎)が変性したために周辺の神経が圧迫され、立つ・歩くなどの負荷に伴って、いわゆる坐骨神経痛と言われるお尻から太腿の後ろ側にかけた痛みや、つっぱり感、しびれなどが起こるものです。長い距離が歩けなくなり、重症の場合は100mでも困難になりますが、しばらく前かがみで休むと再び歩けるようになるという「間欠跛行(かんけつはこう)」も特徴的な症状の一つです。
 年を重ねることで、腰椎の変性が起こる方もあれば起こらない方もあり、変性したからといって必ず症状があらわれるとも限りません。腰部脊柱管狭窄症が進行した場合、もっとも典型的にあらわれる症状は残尿感ひいては失禁などの膀胱直腸障害ですが、このように重症化する方もあれば、慢性的な症状に悩みながら一生付き合っていく方、あるいは急激な痛みのピークを過ぎた後に沈静化する方もあり、全ては人それぞれです。しかし、症状が進行し始めると一気に悪くなり始めるポイントがあり、やがては脱力感や麻痺などが起こります。
 症状のあらわれ方は千差万別ですが、50代以上で思い当たる症状のある方は、適切な治療を受けることで改善する可能性が十分あります。よほど重症化していない限り、治療は血流改善剤や鎮痛剤などの内服薬と、コルセットや運動、牽引などの理学的な施術を併用する保存療法が効を奏します。さらに急性期の痛みにはブロック麻酔を数回行い、それでも患者さんが満足を得られる結果にならなければ手術を検討するというように、治療は段階的に効果を確かめながら進みます。
 手術では、100%とまではいきませんが、痛みの症状を中心に6〜7割の改善は見られます。ただし、一度傷ついた神経の細胞は元に戻らないため、進行していればしているほど残る症状も多く、程度も大きくなります。しかし、手術そのものの危険は少なく、方法も確立されているため、高齢であることを理由に手術を避ける必要はありません。
 現在は、ただ寿命を長くすることよりも、すこやかに過ごせる寿命―「健康寿命」を延ばすことの大切さが言われています。腰部脊柱管狭窄症など腰痛を伴う病気は命にかかわるものではありませんが、その症状によって、立つ・歩くなど生活の基本的な動作をはじめ、仕事や趣味などの活動にも大きな影響がおよびます。好きなことが好きなようにできることは、生活に満足感を得るための大切な要素ですが、腰痛によって動作や活動に制限が生じると、生活の満足感が損なわれる可能性があります。しかしそのとき、症状に合わせて活動の幅をせばめてしまうか、今の生活に合わせられるように症状を改善するかはあなた次第です。従来は50〜60歳の方が多かった腰部脊柱管狭窄症の患者さんですが、最近は70代、80代の方も大勢おられます。とくに高齢の方でも元気な方、元気だからこそ「腰痛を治してもっと動きたい」と思う方が、病院を受診されています。また、日頃から活発に出歩いているからこそ、不調にも早く気付くことができるのでしょう。
 元気に動けるときはどんどん動き、立ったり歩いたりといった基本動作に支障があらわれたとき、あるいは1カ月以上原因の思い当たらない腰痛に悩んでいるときは、自己判断で放置しないでください。足腰の痛み・しびれを起こす病気には血管の病気も含まれます。それを鑑別するためにも、ぜひ整形外科を受診してください。



ドクターからのメッセージ
腰痛のさまざまな対処法をアドバイスします
近畿京都府京都市
京都市立病院 整形外科
田中 真砂史(たなか まさし) 先生
自己診断で治療を始める前に、腰痛の原因を正確に診断することが大切です
最近は鍼治療の研究も進んできたので、まず接骨院や鍼灸治療に行かれる腰痛の患者さんも少なくないようです。患者さんにとっては痛みが取れればよいわけですから、比較的入りやすい窓口に行かれる気持ちはよく分かります。
しかし、これらの治療を長く受けていた後、整形外科に回ってきた患者さんのなかには、がんの転移が腰痛の原因だったケースもあります。腰痛は骨や関節など運動器の障害だけでなく、がんや感染症、内臓疾患や心理面から起こるものなど、さまざまな原因によって起こることを知っておいてください。
私は、西洋医学(整形外科)と東洋医学(鍼治療など)のどちらの窓口から慢性の腰痛の治療に入っても構わないと思っていますが、腰痛の原因を検査しておく必要があります。そこで、一度は整形外科で正確な診断をしておけば、安心して腰痛の治療を続けられるのではないでしょうか。
腰部脊柱管狭窄症の治療法には、さまざまな選択肢があります
腰痛の原因疾患のなかでも、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)は60〜70歳代によくみられる疾患です。腰部脊柱管狭窄症は、下肢のしびれ感や痛み、間欠性跛行(かんけつせいはこう)(しびれや痛みが出てきて休み休みでないと歩き続けられなくなる状態)が特徴です。いずれも、生活を送るうえでの大きな障害となります。間欠性跛行は閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)のような足の血管の動脈硬化でも同じように起こるため、このような患者さんに下肢の動脈硬化の状態を測定することもあります。また、下肢痛は糖尿病による末梢神経障害でも起こります。そこで、見た目は腰部脊柱管狭窄症のような症状であっても、他の原因で起こった症状かどうかを詳しく診断する必要があります。
腰部脊柱管狭窄症を含めて慢性腰痛の約5割は薬物治療で改善し、3〜4割はブロック注射で痛みが取れています。整形外科を受診すると「すぐに手術」と心配される患者さんもいるようですが、保存的な治療から開始し、患者さんと相談して手術の必要な人には手術をお勧めします。
腰部脊柱管狭窄症の治療は、まずは血流を改善するプロスタグランジンE1(PGE1)製剤や筋弛緩薬の内服から始めます。とくに、PGE1製剤は間欠性跛行の改善が期待でき、服用し始めてから2〜3週間で「長く歩けるようになった」など、患者さん自身で効果を実感することができます。胃潰瘍などの副作用を予防するため、消炎鎮痛剤は痛みが強いときだけ服用してもらうようにしています。これらの薬物治療を1か月ほど試し、症状が改善していればこのまま続けるか、内服量を減らしていき、内服を中止する方向へもって行きます。
薬物治療で改善がみられない患者さんには薬物治療に加えて理学療法(牽引や温熱療法など)、神経ブロック(仙骨硬膜外ブロックや神経根ブロック)、あるいはトリガーポイント注射などを行います。
治療法の選択肢は、腰痛の原因によってさまざまです。医師と相談して適切な治療に取り組んでください。


腰痛 ― 予防体操 ―
(10)予防体操まとめ 8ポーズ1日2回理想
2007年9月7日 読売新聞)

 今回は最終回。腰痛予防に効果的と思われる動きを、一連の流れに組み込んだ体操を紹介する。これまで紹介した動きも入っている。時間に余裕のあるときなどに試してほしい。それぞれの動きを各10回行う。
 〈1〉床に寝て、ひざを軽く曲げ、背中で床を押すように、おなかに力を入れる。
 〈2〉続いて、同じ姿勢から腰を浮かせる。頭や肩、足の裏を床につけておくのがポイント。
 〈3〉同じ姿勢で、片ひざを胸に引きつけ、お尻などの筋肉を伸ばす。左右交互に。
 〈4〉両ひざを抱え、ひざに頭を近づけるように体を丸め、背中の筋肉を伸ばす。
 〈5〉もう一度寝ころび、片足ずつ、ひざを伸ばしたまま、できるだけ高く上げる。つま先を上げるようにして、アキレスけんも含め、足の後ろ側全体を伸ばす。
 〈6〉両ひざを曲げて寝ころび、へそをのぞき込むように、両肩を持ち上げる。腹筋に力を入れるのが狙い。
 〈7〉四つんばいになって、足を片方ずつ上げ、まっすぐ伸ばす。お尻の筋肉を鍛えるのが狙い。腰を反らしたり、ひねったりしないよう注意する。
 〈8〉イスに座って、足を開き、上体を前にかがめ、背中の筋肉を伸ばす。
 この一連の体操を、1日2回できれば理想的だ。(埼玉医大整形外科准教授・白土修さん監修)