鍼灸・整骨の治療だけでなく、身体バランス調整を通した健康的な美容までのトータルケアを

京都市下京区/富士鍼灸整骨院(ふじしんきゅうせいこついん)

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2007/2/15 肩腱板の広範囲断裂ではデブリドマンが修復術と同等に有効である可能性 m3.comより転載

肩腱板の広範囲断裂ではデブリドマンが修復術と同等に有効である可能性


提供:Medscape

しかし、若年患者のように機能と強度が疼痛緩和と同等に重要である場合、他の選択肢が好ましい
Jacquelyn Beals, PhD
Medscape Medical News

【サンディエゴ 2月20日】新しい試験の臨床結果、肩腱板完全断裂の治療には大掛かりな手技よりも単純な関節鏡視下デブリドマンの使用が支持されている。
カリフォルニア大学デービス校医療センターおよびSacramento Knee & Sports MedicineのStephen C. Weber, MDは、肩腱板の広範囲断裂または大断裂の患者80例に関する10年間の後ろ向き解析の結果を発表した。すべての患者が萎縮について2または3(Thomazeau)、脂肪浸潤について2-4(Goutallier)に分類された。一次修復で十分な強度の閉鎖が不可能であった場合、デブリドマンが実施され、これらの症例の88%では、UCLA肩評価システムに従ったスコアが良好から優良であった。
Weber博士の発表によれば、80例全例が良好な状態であり、悪化例または肩腱板関節形成術を受けた患者はなかったという。デブリドマンの初期成績は良好であった。長期成績はそれほど良好ではないが、長期に関して、大掛かりな手技がより優れていることは証明されなかった。さらに、82%では転帰が良好であり、転帰不良は予測可能であった。平均経過観察期間は4.5年(範囲3-9年)であった。
Weber博士は聴衆からの質問に答えて、次のように要点を述べた。「私が言えることは、ある程度は良い状態になるため、肩関節の鏡視下腱板修復術に飛びつく前にこれを試すべきである」。
Weber博士はデブリドマンを支持するときに時流に逆行する形になることについてMedscapeに語った。「デブリドマンは、かつては唯一の関節鏡視下での選択肢であったが、1990年台半ばに人気が低下した。これはMontgomery氏とSavoie氏の論文で、患者の悪化が報告されたことが主な原因である。また、関節鏡視下修復術の出現で、もはや患者は小さい関節鏡視下手技か大きな開放手術かを選択をする必要がなくなった」。
しかし、肩腱板の大断裂および広範囲断裂の修復術に関する最近の研究では、治癒および解剖学的修復が不十分であるにもかかわらず、長期間良好な疼痛緩和が得られることが報告された。解剖学的不全にもかかわらず、このように良好な臨床転帰が得られることから、デブリドマンで大がかりな修復術に伴う合併症がなく、同様の臨床成績が得られる可能性が示唆された。
「患者には後遺症として脆弱さが残った」とWeber博士はMedscapeに語った。「しかし、大部分の患者は高齢であるため、第一の目標が疼痛緩和であった。また、大部分では可動域が非常に良好であった。このため、この年齢群では患者は満足していた。これらの患者はスポーツを行う若年者ではなかった。患者にとって重大な合併症があるいくつかの手技に取り掛かる前に、最初に試すべき容易な手技があるというのが私の持論だ」。
コロンビア大学(ニューヨーク市)内科・外科学部整形外科所属で、スポーツ医学部長であるWilliam N. Levine, MDがこのセッションの議長を務めた。目標は常に腱の修復であり、肩腱板の完全性は常に強度と機能の両方の改善にとって好ましいことである、と同博士は取材に応じて強調した。
「Weber博士の指摘は、同博士が腱を解剖学的に修復できないと考えた少数の患者群に関することである。彼は単に何もしなかっただけだ」とLevine博士は述べた。「疼痛緩和はおそらくprosectomyによるものであった。疼痛線維は滑液包にあり、そこに炎症メディエータが存在するため患者は良好に感じるのだろう。問題は、これが長期的解決策ではないことだ。腱の完全性が回復していないため、患者の滑液包炎が再発し、再び疼痛が起こり、依然として機能は改善しない」。
カリフォルニア大学サンフランシスコ校の整形外科に所属し、スポーツ医学部長であるMark Safran, MDも議長を務めた。同博士もこの問題を重要視した。「最近の研究では、肩腱板修復術後の肩腱板の完全性は経過観察時の臨床転帰に影響しなかったことが示されているようである。そのため、肩腱板を接合しなくても患者の状態がかなり良好であるなら、単純にデブリドマンしたらどうか。これがWeber博士の趣意だ」。
しかし、Safran博士は、機能と強度のためには、肩腱板を固定した方が良いと考えている。また長期経過観察では、肩腱板が完全でなかった場合に患者の悪化が速いようであった。
Weber博士は、Depuy社およびArthrex社の顧問または従業員であることを開示した。



AAOS 74th Annual Meeting: Abstract 248. Presented February 15, 2007.
Medscape Medical News 2007. (C) 2007 Medscape

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2007/2/15 脊柱管狭窄症に対する腰椎硬膜外ステロイド注射の効果は限定的 m3.comより転載

脊柱管狭窄症に対する腰椎硬膜外ステロイド注射の効果は限定的

提供:Medscape

生存解析および費用解析の結果、中等症および重症狭窄症患者に対する腰椎硬膜外ステロイド注射の効果は限定的であることが示された
Jacquelyn Beals, PhD
Medscape Medical News

【サンディエゴ 2月16日】脊柱管狭窄症の治療における腰椎硬膜外ステロイド注射(LESI)の有効性は重症度によって異なり、重症および2カ所以上の中等症の狭窄症におけるLESIの費用効果には疑問がもたれるという。
ケースウェスタン大学医学部および大学病院整形外科(オハイオ州クリーブランド)に所属するFrederick Parke Oldenburg, MDは、これらの知見を2007年米整形外科学会(AAOS)年次会議において発表した。狭窄症重症度とLESIの有効性に関する相関性はこれまでに確立されていない、また、外科手術の回避に関するLESIの費用効果は不明であったとOldenburg博士は述べた。
このレトロスペクティブ(後ろ向き)研究の対象患者299例のうち、大半の患者は軽症狭窄症であり、外科手術を必要としなかった。この研究には手術候補として適当でない患者も含まれた、とOldenburg博士はMedscapeに述べた。「手術候補として適当でない軽症狭窄症患者[の治療におけるLESI使用]は、良好な選択肢であると思う。しかし、残念なことに、重症狭窄症患者にLESIが有益な効果を発揮する確率はこれよりもずっと低い」。
この研究では、脊柱管のMRIにおいて最も狭窄した部位を測定し、患者を軽症、中等症、重症に分類した。LESI失敗例は、患者が除圧術を必要とした場合として定義した。費用効果を評価するため、LESIを受けた患者において「手術が回避されるべき割合」を検討した。
「LESIの費用は約2,200ドルであるが、腰椎除圧術では17,000ドルである」とOldenburg博士は発表の中で述べた。費用効果を得るためには、LESIを受けた患者において13%以上の期間で外科手術が回避される必要がある。
患者が除圧術を必要とするまでのLESI後の平均期間は、重症狭窄症では1.4カ月、中等症狭窄症では4.7カ月、軽症狭窄症では51.3カ月であった。狭窄が2カ所以上に認められる場合、失敗率は高くなる。本研究の結果、LESIの費用効果は軽症狭窄症患者群にのみ認められた。
狭窄症に対するLESIの費用効果は認められないとOldenburg博士は考えているが、一方では、なお多くの場合にLESIを推奨している。「患者は複雑性および侵襲性の高い治療へと進む前に、手術以外のすべての選択肢を使い尽くしたという実感を得る必要がある」と同博士はMedscapeに述べている。しかし、患者と医師の両者とも、特に重症または2カ所以上の中等症狭窄症では、LESIの長期効果が非常に限られていることを認識しなければならない、と同博士は述べた。
ボストン医療センター整形外科およびボストン大学医学部整形外科(マサチューセッツ州)助教授のTony Tannoury, MDはこの発表を聞き、すべての狭窄症患者に硬膜外ステロイド注射は有用であると考えていると述べた。昨年のAAOSで発表された「非常に精密な」研究では、LESIの有効性と狭窄程度に相関は認められなかった、とTannoury博士はMedscapeに述べた。「重症狭窄症患者はその後に外科手術が必要となる可能性が最も高いという知見は、理にかなっている」とTannoury博士は述べた。「しかし、私自身はなお、重症狭窄症患者に試験的な注射を試みている。LESIが有効な患者と無効な患者を予測することはできない」。
Tannoury博士は狭窄症の発症過程について説明した。「狭窄症は40-50年をかけて進行するものの、疼痛は6週間ないし6カ月で発現することが明らかになっている。LESIの目標は患者を40年前の状態に戻すことではない(除圧術ではこれが目標とされる)。しかし、LESIは症状発現の1-2週間前の状態に患者を戻すことができる。これがLESIの目的なのである」。
Oldenburg博士は関連する財務関係がないことを公表している。



AAOS 74th Annual Meeting: Abstract 214. Presented February 15, 2007.
Medscape Medical News 2007. (C) 2007 Medscape

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わが街  京都  ドクター ご紹介 - http://kanja.ds-pharma.jp/health/yotsu/doctor/078/index.htmlから転載
ドクターからのメッセージ
患者さん一人ひとりに合った治療を目指して
近畿京都府京都市
ひろしまクリニック 院長
廣島 芳城 先生
ひろしまクリニックについてはこちら
 腰痛の発生頻度や原因について教えてください。
上半身の重さは体重の約70%といわれています。その重さを支えているのが腰椎です。腰椎には椎体という骨の部分と椎間板という骨と骨の間に入っている部分があります。椎体は機械的な負荷により変形が進行し、また骨粗鬆症の進行とともに脆くなっていきます。椎間板も年齢とともに変性していきます。驚くことにこの変性は10歳の子供たちのすでに9%に起こっていると報告されています。治療を要する腰痛の発生頻度の調査では20歳代以上の年齢層ではほぼ同じくらい(40〜65%)で発生していることが報告されています。このような背景から近年、腰痛はもっとも有訴率が高い疾患になっています。大半の腰痛は数日間で治りますが、臀部痛や下肢痛を伴う腰痛は専門的な治療が必要になる場合も多いので注意しましょう。
 高齢者の下肢痛を伴う腰痛の多くは腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)という病気です。また激しい腰痛の場合、脊椎圧迫骨折のほか、非常にまれですが背骨の感染症(化膿性椎間板炎など)があります。免疫力が低下している方、糖尿病、ステロイドを内服中の方が罹りやすいので、患者さんは診察の時に既往歴や飲んでいる薬剤についても必ず医師に伝えていただきたいと思います。
 腰部脊柱管狭窄症の手術について教えてください。
最近では内視鏡を使った手術も増えてきました。内視鏡手術は患部が明るく拡大されて安全に行えることに加えて小さな傷と手術中の筋肉の損傷が少ない(低侵襲)ため早期に社会復帰できるという利点があります。しかしすべての方に内視鏡手術がよいという訳ではありません。狭窄箇所が多数ある場合などは内視鏡手術では従来の手術と比べて時間が長くなることもあり、心臓や肺などの病気であまり体力がない方などにとっては、総合的に考えて低侵襲とはいえないからです。どのような手術方法がその患者さんにとっていいのか、医師がメリットだけでなくデメリットについても説明しますので納得したうえで選択していただきたいです。
 腰痛の患者さんを診察するにあたってどのようなことを感じていらっしゃいますか?
腰痛の治療には画一的なものはありません。患者さんの病態がまったく同じものがないことは勿論のこと、治療には患者さんの社会的背景や満足度などを考慮することが必要だからです。
 いままで急性腰痛と慢性腰痛の違いはその罹患期間の違いと考えられてきましたが、近年、functional MRIを用いた研究が進み、痛みを感じたとき脳のどの部分が活動しているかわかるようになってきました。様々な研究報告によれば、慢性腰痛は急性腰痛と単に病気の期間の違いではなく、患者さんの心理社会的要因がかかわっている可能性が示されています。事実そうであれば、たとえ外傷で起こった急性腰痛も心理的な要因で慢性期に移行していく可能性があります。そうするとお医者さんと患者さんの関係は大変重要になります。お医者さんが患者さんを励まし、勇気づけ、また、安心感を与えることによって、急性腰痛が慢性に移行することを防ぐことができるかもしれないからです。利害得失の説明や、個人的、社会的背景を考慮した治療方法の提示。そして、患者さんのQOLや満足度の重視。この三つをもって、患者さんの価値観を尊重し、個人個人に合う治療法を提示するというのが、今一番求められていることなのではないかと感じています。




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ドクターからのメッセージ
放っておいて大丈夫?その痛み、そのしびれ
近畿京都市東山区
京都第一赤十字病院整形外科 副部長
大澤 透 先生
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 立つ、歩く・・・このような生活の基本というべき動作に支障を感じることはありませんか?
生活に影響をおよぼす腰痛疾患として、ぎっくり腰、ヘルニアなどをよく耳にしますが、とくに高齢の方に多い「腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)」という疾患もあります。あまり知られていませんが、加齢現象の1つとして腰骨(腰椎)が変性したために周辺の神経が圧迫され、立つ・歩くなどの負荷に伴って、いわゆる坐骨神経痛と言われるお尻から太腿の後ろ側にかけた痛みや、つっぱり感、しびれなどが起こるものです。長い距離が歩けなくなり、重症の場合は100mでも困難になりますが、しばらく前かがみで休むと再び歩けるようになるという「間欠跛行(かんけつはこう)」も特徴的な症状の一つです。
 年を重ねることで、腰椎の変性が起こる方もあれば起こらない方もあり、変性したからといって必ず症状があらわれるとも限りません。腰部脊柱管狭窄症が進行した場合、もっとも典型的にあらわれる症状は残尿感ひいては失禁などの膀胱直腸障害ですが、このように重症化する方もあれば、慢性的な症状に悩みながら一生付き合っていく方、あるいは急激な痛みのピークを過ぎた後に沈静化する方もあり、全ては人それぞれです。しかし、症状が進行し始めると一気に悪くなり始めるポイントがあり、やがては脱力感や麻痺などが起こります。
 症状のあらわれ方は千差万別ですが、50代以上で思い当たる症状のある方は、適切な治療を受けることで改善する可能性が十分あります。よほど重症化していない限り、治療は血流改善剤や鎮痛剤などの内服薬と、コルセットや運動、牽引などの理学的な施術を併用する保存療法が効を奏します。さらに急性期の痛みにはブロック麻酔を数回行い、それでも患者さんが満足を得られる結果にならなければ手術を検討するというように、治療は段階的に効果を確かめながら進みます。
 手術では、100%とまではいきませんが、痛みの症状を中心に6〜7割の改善は見られます。ただし、一度傷ついた神経の細胞は元に戻らないため、進行していればしているほど残る症状も多く、程度も大きくなります。しかし、手術そのものの危険は少なく、方法も確立されているため、高齢であることを理由に手術を避ける必要はありません。
 現在は、ただ寿命を長くすることよりも、すこやかに過ごせる寿命―「健康寿命」を延ばすことの大切さが言われています。腰部脊柱管狭窄症など腰痛を伴う病気は命にかかわるものではありませんが、その症状によって、立つ・歩くなど生活の基本的な動作をはじめ、仕事や趣味などの活動にも大きな影響がおよびます。好きなことが好きなようにできることは、生活に満足感を得るための大切な要素ですが、腰痛によって動作や活動に制限が生じると、生活の満足感が損なわれる可能性があります。しかしそのとき、症状に合わせて活動の幅をせばめてしまうか、今の生活に合わせられるように症状を改善するかはあなた次第です。従来は50〜60歳の方が多かった腰部脊柱管狭窄症の患者さんですが、最近は70代、80代の方も大勢おられます。とくに高齢の方でも元気な方、元気だからこそ「腰痛を治してもっと動きたい」と思う方が、病院を受診されています。また、日頃から活発に出歩いているからこそ、不調にも早く気付くことができるのでしょう。
 元気に動けるときはどんどん動き、立ったり歩いたりといった基本動作に支障があらわれたとき、あるいは1カ月以上原因の思い当たらない腰痛に悩んでいるときは、自己判断で放置しないでください。足腰の痛み・しびれを起こす病気には血管の病気も含まれます。それを鑑別するためにも、ぜひ整形外科を受診してください。



ドクターからのメッセージ
腰痛のさまざまな対処法をアドバイスします
近畿京都府京都市
京都市立病院 整形外科
田中 真砂史(たなか まさし) 先生
自己診断で治療を始める前に、腰痛の原因を正確に診断することが大切です
最近は鍼治療の研究も進んできたので、まず接骨院や鍼灸治療に行かれる腰痛の患者さんも少なくないようです。患者さんにとっては痛みが取れればよいわけですから、比較的入りやすい窓口に行かれる気持ちはよく分かります。
しかし、これらの治療を長く受けていた後、整形外科に回ってきた患者さんのなかには、がんの転移が腰痛の原因だったケースもあります。腰痛は骨や関節など運動器の障害だけでなく、がんや感染症、内臓疾患や心理面から起こるものなど、さまざまな原因によって起こることを知っておいてください。
私は、西洋医学(整形外科)と東洋医学(鍼治療など)のどちらの窓口から慢性の腰痛の治療に入っても構わないと思っていますが、腰痛の原因を検査しておく必要があります。そこで、一度は整形外科で正確な診断をしておけば、安心して腰痛の治療を続けられるのではないでしょうか。
腰部脊柱管狭窄症の治療法には、さまざまな選択肢があります
腰痛の原因疾患のなかでも、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)は60〜70歳代によくみられる疾患です。腰部脊柱管狭窄症は、下肢のしびれ感や痛み、間欠性跛行(かんけつせいはこう)(しびれや痛みが出てきて休み休みでないと歩き続けられなくなる状態)が特徴です。いずれも、生活を送るうえでの大きな障害となります。間欠性跛行は閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)のような足の血管の動脈硬化でも同じように起こるため、このような患者さんに下肢の動脈硬化の状態を測定することもあります。また、下肢痛は糖尿病による末梢神経障害でも起こります。そこで、見た目は腰部脊柱管狭窄症のような症状であっても、他の原因で起こった症状かどうかを詳しく診断する必要があります。
腰部脊柱管狭窄症を含めて慢性腰痛の約5割は薬物治療で改善し、3〜4割はブロック注射で痛みが取れています。整形外科を受診すると「すぐに手術」と心配される患者さんもいるようですが、保存的な治療から開始し、患者さんと相談して手術の必要な人には手術をお勧めします。
腰部脊柱管狭窄症の治療は、まずは血流を改善するプロスタグランジンE1(PGE1)製剤や筋弛緩薬の内服から始めます。とくに、PGE1製剤は間欠性跛行の改善が期待でき、服用し始めてから2〜3週間で「長く歩けるようになった」など、患者さん自身で効果を実感することができます。胃潰瘍などの副作用を予防するため、消炎鎮痛剤は痛みが強いときだけ服用してもらうようにしています。これらの薬物治療を1か月ほど試し、症状が改善していればこのまま続けるか、内服量を減らしていき、内服を中止する方向へもって行きます。
薬物治療で改善がみられない患者さんには薬物治療に加えて理学療法(牽引や温熱療法など)、神経ブロック(仙骨硬膜外ブロックや神経根ブロック)、あるいはトリガーポイント注射などを行います。
治療法の選択肢は、腰痛の原因によってさまざまです。医師と相談して適切な治療に取り組んでください。


腰痛 ― 予防体操 ―
(10)予防体操まとめ 8ポーズ1日2回理想
2007年9月7日 読売新聞)

 今回は最終回。腰痛予防に効果的と思われる動きを、一連の流れに組み込んだ体操を紹介する。これまで紹介した動きも入っている。時間に余裕のあるときなどに試してほしい。それぞれの動きを各10回行う。
 〈1〉床に寝て、ひざを軽く曲げ、背中で床を押すように、おなかに力を入れる。
 〈2〉続いて、同じ姿勢から腰を浮かせる。頭や肩、足の裏を床につけておくのがポイント。
 〈3〉同じ姿勢で、片ひざを胸に引きつけ、お尻などの筋肉を伸ばす。左右交互に。
 〈4〉両ひざを抱え、ひざに頭を近づけるように体を丸め、背中の筋肉を伸ばす。
 〈5〉もう一度寝ころび、片足ずつ、ひざを伸ばしたまま、できるだけ高く上げる。つま先を上げるようにして、アキレスけんも含め、足の後ろ側全体を伸ばす。
 〈6〉両ひざを曲げて寝ころび、へそをのぞき込むように、両肩を持ち上げる。腹筋に力を入れるのが狙い。
 〈7〉四つんばいになって、足を片方ずつ上げ、まっすぐ伸ばす。お尻の筋肉を鍛えるのが狙い。腰を反らしたり、ひねったりしないよう注意する。
 〈8〉イスに座って、足を開き、上体を前にかがめ、背中の筋肉を伸ばす。
 この一連の体操を、1日2回できれば理想的だ。(埼玉医大整形外科准教授・白土修さん監修)