2008/7/15 がんのリスク・マネジメント:(8)受動喫煙とがん:たばこを吸わない女性への影響 毎日jpより転載
がんのリスク・マネジメント:(8)受動喫煙とがん:たばこを吸わない女性への影響
2008年7月15日 毎日らいふ
たばこを吸う人が自分の健康だけに気を配ればよいかというと、そうではありません。知らず知らずとはいえ、誰かがたばこを吸うことによる身近な人への受動喫煙も、見知らぬ人への受動喫煙も、少なからぬ健康被害を生じていたという科学的根拠があります。
国際がん研究機構(IARC)では、受動喫煙の肺に対する発がん性は確実であるとしています(2004年)。また、カリフォルニア州環境保護庁(EPA)の受動喫煙の健康影響評価報告書では、肺がんに加えて、おもに閉経前の若い女性の乳がんのリスクが高まる可能性が大きいとしています(2005年)。
日本では、男性の喫煙率が高いのに対して女性の喫煙率が低いことから、たばこを吸う夫と吸わない妻の組み合わせが多くなります。たばこを吸う夫と吸わない妻のグループでがんの発生を追跡調査して、たばこを吸わない夫婦の妻のグループと比べると、受動喫煙の有無によってどのような差が生じるのかが浮き彫りになります。
われわれのコホート研究で、肺がんについて調べてみました。40〜69歳のたばこを吸わない女性約2万8000人のうち、夫がたばこを吸う人が約半分、たばこを吸っていたがやめた人と、たばこを吸わない人が約4分の1ずつでした。約13年間の追跡調査で、109人が肺がんと診断されました。その8割以上は、肺腺がんという種類のがんでした。
肺がんは、その組織型によって4種類のがん(扁平上皮がん、腺がん、小細胞がん、大細胞がん)に分類され、非喫煙者には肺の末梢にできる腺がんが多いのに対し、喫煙者では肺の入り口付近にできる扁平上皮がんが多いことが知られています。肺腺がんに限って解析を行ったところ、夫がたばこを吸うグループの発生リスクは、吸わないグループの約2倍高いことがわかりました。
夫の1日当たりの喫煙本数が20本までと20本以上のグループに分けると、たばこを吸わないグループに比べ、20本以上では2.2倍、20本まででは1.7倍、吸っていたがやめた場合は1.5倍でした。夫からの受動喫煙の量が多いほど、たばこを吸わない妻の肺腺がんリスクが高くなるという関係は、はっきりしていました(図)。

次に、研究対象となった女性の肺腺がんのうち、夫の喫煙によって発生率が高くなった部分の割合を算出しました。すると、37%は受動喫煙がなければ起こらなかった、すなわち、受動喫煙が原因であると推定されます。また、われわれのコホート研究では、閉経前のたばこを吸わない女性の乳がんについても、家庭あるいは職場などで受動喫煙を受けていたグループのリスクは、受動喫煙のないグループの2.6倍高かったことを確認しています。
がん予防法の開発に関するわれわれの研究班で提示している予防法の第一項目で「たばこは吸わない」と「他人のたばこの煙を可能な限り避ける」を併記しているのには、以上のような理由があります。

◇津金 昌一郎(つがね・しょういちろう)
国立がんセンターがん予防・検診研究センターの予防研究部長。1981年慶應義塾大学医学部卒業、85年同大学大学院修了(医学博士)、03年から現職。主な研究分野はがんの疫学研究で、人集団を対象に、様々な要因と病気の関係を検証しながら予防法を探っている。「多目的コホート研究」という大規模長期追跡調査や、国内の研究を要約・評価して確かな予防法を提示する「生活習慣改善によるがん予防法の開発に関する研究」などの研究班を率いる。「がんになる人ならない人」(講談社ブルーバックス)などの著書がある。
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2008/7/15 健康 新型インフルQ&A:従来型との違いは? 10〜40年に1度発生… 毎日jpより転載
健康
2008年7月15日 毎日新聞 東京朝刊
新型インフルQ&A:従来型との違いは? 10〜40年に1度発生…
◇10〜40年に1度発生、人に免疫なく大流行
インフルエンザウイルスには、病原性を決める構造の違いから、A型、B型、C型がある。このうち、人の世界に入り新型インフルエンザに変身し大流行(パンデミック)を起こすとされるのがA型だ。ウイルスの表面には、細胞に付着する役割のたんぱく質(HA)が16種類、感染を促進するたんぱく質(NA)が9種類ある。その組み合わせで144種類のA型があり、「H〇N〇」と表記する。
冬に流行を繰り返しているのはH1N1とH3N2の2種類。ウイルス発見地から、前者はAソ連型、後者はA香港型と呼ばれる。
H1N1は、1918年にスペインから世界に広がり1億人近い犠牲者を出したウイルスの子孫とされる。77年に再び旧ソ連で発生した。H3N2は68年に香港から広がり、約200万人が死亡した。ともに最初は人に免疫のない新型で猛威を振るった。数年で人間社会に定着し、季節性になった。
現在、心配されているのはH5型だ。鳥から人への感染で、12カ国の243人(6月19日現在)が死亡。人から人への感染も5件見つかった。幸い、ウイルスが変異し、人から人にうつりやすくなった新型は未確認だ。
新型は10〜40年に1度の割合で発生した。谷口清州(きよす)・国立感染症研究所室長(感染症疫学)は「起こる起こらないではなく、いつ起こるかだ。10年後までに100%発生する」と話す。
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人類に新たなウイルスの脅威が迫る。パンデミックで多数の死者を出す恐れの高い新型インフルエンザだ。基礎知識を整理する。【関東晋慈】

ドクター ご紹介 - http://kanja.ds-pharma.jp/health/yotsu/doctor/078/index.htmlから転載







腰痛の発生頻度や原因について教えてください。
上半身の重さは体重の約70%といわれています。その重さを支えているのが腰椎です。腰椎には椎体という骨の部分と椎間板という骨と骨の間に入っている部分があります。椎体は機械的な負荷により変形が進行し、また骨粗鬆症の進行とともに脆くなっていきます。椎間板も年齢とともに変性していきます。驚くことにこの変性は10歳の子供たちのすでに9%に起こっていると報告されています。治療を要する腰痛の発生頻度の調査では20歳代以上の年齢層ではほぼ同じくらい(40〜65%)で発生していることが報告されています。このような背景から近年、腰痛はもっとも有訴率が高い疾患になっています。大半の腰痛は数日間で治りますが、臀部痛や下肢痛を伴う腰痛は専門的な治療が必要になる場合も多いので注意しましょう。





