【8月23日】女性の全身の骨折の予測には近位大腿骨密度測定が腰椎測定よりも一貫して優れているという既往背景コホート研究の結果が、『Archives of Internal Medicine』8月13/27日号に掲載された。 「骨折リスク評価には二重エネルギーX線吸収法(DXA)による骨密度測定が広く用いられている」とマニトバ大学(カナダ、ウィニペグ)のWilliam D. Leslie, MD, MScを始めとするマニトバ骨密度プログラムの研究チームが記述している。「測定部位が統一されていないのが一般的だが、それが骨折予測にどう影響するかについてはよく分かっていなかった。」 研究チームはカナダのマニトバ州における臨床でのDXA検査結果を用いて、椎骨と骨盤の基準DXA検査時に50歳以上であった女性16,505例からなる調査コホートを特定した。平均観察期間は3.2 ± 1.5年であった。 骨密度検査の後は、各被験者の医療記録における骨折の記録の有無を縦断的に調べた。そして、単一部位または複数部位の骨密度共変動を組み込んだコックス比例ハザードモデルによる骨折予測の改善度を、尤度比検定で判定した。 骨粗鬆性骨折のSDあたりの年齢調整後ハザード比(HR)は、腰椎の場合が1.61(95%信頼区間[CI]は1.39-1.87)で、骨盤全体の場合が1.85(95%CIは1.70-2.01)であった。大腿骨頸と大腿骨転子のHRはその中間であった(大腿骨頸が1.76で95%CIは1.62-1.92、大腿骨転子が1.77で95%CIは1.63-1.92)。 骨折の予測に関しては、最小限の骨密度測定値を用いた場合でも骨盤の測定値のみを用いた場合よりも優れているわけではなかった。コホート全体では、骨盤全体の測定値が骨折予測のモデルに含まれていればよく、他の測定値をモデルに付け加えても予測に有意な改善は見られなかった。椎体骨折のみの予測では、椎体がもっとも有能な部位であった。 この研究の限界としては、行政の医療データから骨折を調査した点と、白人以外の人種・民族背景の女性がほとんど含まれていなかったために一般化が限定されている点が挙げられる。 「全身の骨折の予測には、近位大腿骨密度の測定値が腰椎の測定値よりも一貫して優れていた」と著者らは記している。「今回のコホートでは、骨折の全体的な評価には、骨盤全体が最適な部位であった」。 この研究の一部は、CHAR/GE Healthcare Development Award Programmeの資金援助を受けている。Leslie博士の開示情報によれば、Merck Frosst Canada社とProctor & Gamble Pharmaceuticals社と間にさまざまな金銭的関係がある。 |