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京都市下京区/富士鍼灸整骨院(ふじしんきゅうせいこついん)

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2008/8/15 気管食道シャント法 多量の空気で 発声再び YOMIURI ONLINEより転載

気管食道シャント法
 
 
多量の空気で 発声再び
 
2008年8月15日  読売新聞)
 

 
 東京都の調理師Aさん(57)は2002年秋、咽頭(いんとう)の下部にできたがんの手術を受けた。声帯などを摘出したため声を失い、食道の粘膜を震わせて発声する食道発声の訓練を受けたがうまくいかなかった。05年秋、癌研有明病院(江東区)で、肺から吐き出した空気を食道に送り込んで発声する「気管食道シャント法」の手術を受けたところ、話せるようになった。(佐藤光展)
 のどの奥から気管につながる喉頭(こうとう)や、食道につながる咽頭にがんができると、声帯を含む周辺組織の広い切除が必要になることがある。喉頭を切除すると、口や鼻から肺に至る空気の道が途切れるため、のど元に「永久気管孔」と呼ばれる穴をあけて呼吸をする。また、咽頭の下部や食道の上部を広範囲に切除すると、口から胃に至る食べ物の道が途切れてしまうため、患者の小腸の一部(空腸)などを使って咽頭や食道を再建する。
 手術後、多くは食道発声の訓練を受ける。空気をのみ込み、げっぷの要領で空気を送り出して、食道の粘膜を震わせる。だが、一度にのみ込める空気の量が少ないため粘膜は震えにくく、習得できる患者は半数程度にとどまる。特に、食道を再建した患者は発声が困難な傾向がある。
 そこで考案されたのが、気管食道シャント法。気管と食道をシリコン製の短いチューブ(プロボックスなど)でつなぎ、気管孔を指などでふさぐと、肺から多量の空気がチューブを通って食道に入り、粘膜が震えて発声できる。
 オランダなど欧州では、以前から多く行われていた方法で、近年、チューブの安全性が高まったことから、国内で増えてきた。患者に静脈麻酔をかけ、口から内視鏡を入れて手術を行う。手術時間は約15分。5日前後の入院が必要になる。
 同病院では、05年に導入した。これまで40人に実施し、37人が発声できるようになった。特に発声練習の必要はなく、通常は、手術の翌日の発声確認の段階で会話ができる。かぜで多少かすれたような声になるが、肺の空気を使うため声量は十分で、食道発声よりも聞き取りやすい声になることが多い。
 同病院頭頸(とうけい)科医師の福島啓文さんは「主に食道を再建した患者さんに行いますが、食道を残した患者さんでは、手術前とあまり変わらない声が出ることもある。対象を広げていきたい」と話す。
 ただ、この方法は日々の手入れが欠かせない。挿入したチューブは、毎日、気管孔から専用のブラシを入れて掃除する。菌の繁殖などを防ぐため、約3か月に一度はチューブ交換が必要。交換は外来ですぐにできる。
 健康保険が、手術(プロボックスは3割負担で入院費含め13万円前後)やチューブ交換(同3割負担で1万2000円)にはきく。しかし、手入れ用品などに毎月1〜2万円かかる。
 
気管食道シャント法の手術を行う主な病院
 
日本海総合病院耳鼻咽喉科(山形県酒田市)(電)0234・26・2001
癌研有明病院頭頸科(東京都江東区)(電)03・3520・0111
神戸大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科(神戸市)(電)078・382・5111
 

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2008/8/15 米のがん患者4〜6割、祈祷・気功・サプリなど試す asahi.comより転載

米のがん患者4〜6割、祈祷・気功・サプリなど試す
 
 
 
2008年8月15日 朝日新聞
 
 【ワシントン=勝田敏彦】
 
 米国のがん患者の4〜6割ほどが、祈りやサプリメントといった「補完代替医療」を試していることが米がん協会の調査でわかった。科学的根拠の明確でないものも多い補完代替医療の広がりが、改めて浮き彫りになった。
 同協会の研究チームが、がんと診断されてから10〜24カ月の患者に郵便や電話でアンケートし、4139人分の回答を分析した。
 その結果、「祈り・霊的体験」を試した人が約61%と最も多かった。気功などの「リラクセーション」や、「宗教的癒やし」「サプリメント」の経験者も、それぞれ40%を超えていた。
 女性、若者、高収入や高学歴の人が補完代替医療を試す傾向が強かったという。
 「はり・きゅう治療」は約1%にとどまっていた。研究チームのテッド・ギャンスラー博士は「最近の研究で、はり・きゅう治療はがんの痛み緩和に有効とわかっているが、意外にも試した患者は少なかった」という。
 

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2008/8/15 診断や治療の遅れで鳥インフル患者の80%が死亡 インドネシア研究チーム m3.comより転載

診断や治療の遅れで鳥インフル患者の80%が死亡 インドネシア研究チーム
 


記事:共同通信社
提供:共同通信社

【2008年8月15日】

 [ワシントン13日ロイター-共同]

 インドネシア保健省の研究チームは13日付の医学雑誌「ランセット」に論文を発表し、同国で高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染した患者のうち80%以上が診断や治療の遅れで死亡した、との分析を明らかにした。
 発表によると、タミフルなどの抗ウイルス薬を感染後の早い段階で投与された患者は生存の可能性が高まるが、インドネシアの保健従事者は鳥インフルエンザの診断技術で十分訓練されておらず、必要な治療薬がないこともしばしばあるという。
 世界保健機関(WHO)によると、インドネシアでの鳥インフル感染者は135人で、このうち世界最多の110人が死亡している。
 保健省のトニ・ワンドラ博士らが2008年2月現在の感染例を分析したところ、患者が病院に入院して治療を受けるまでに平均6日間を要し、入院までに99%が発熱、88%が咳をし、84%が呼吸困難を訴えていたと述べた。
 しかし発病後2日の段階では、感染者のわずか31%が発熱と咳を訴え、9%が発熱と呼吸困難の症状を示していたという。
 またタミフルを投与するまでに平均7日を要し、6日以内に投与された感染者の3分の1以上が生存したが、7日以上たってからタミフルを投与された患者の生存率は19%だった。
 同チームは結論として、タミフルなどの治療薬が効力を発揮するには感染後直ちに投与する必要があると述べた。

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2008/8/15 カプセル内視鏡、患者の負担少 新潟中央病院が導入 県内で初 m3.comより転載

カプセル内視鏡、患者の負担少 新潟中央病院が導入 県内で初



記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社

【2008年8月15日】

カプセル内視鏡:患者の負担少ない 新潟中央病院が県内で初めて導入 /新潟

 ◇「暗黒の臓器」小腸検査に威力 既に4人実施、近く5人目も

 小型カメラを内蔵したカプセルを飲んで内臓を検査する「カプセル内視鏡」を、新潟中央病院(新潟市中央区)が県内で初めて導入した。「暗黒の臓器」といわれ、病巣を発見しにくい小腸の検査に限定したもので、患者の負担が少なく、効果も高いという。どのように利用されるのか、現場を訪ねた。【樋口淳也】

 カプセルの大きさは直径11ミリ、長さ26ミリ。先端部に撮影用のライトとレンズがあり、体内を移動しながら1秒間に2枚のカラー写真を自動的に撮影する。飲み込んでから排せつされるまでの約8時間で、約5万7600万枚の画像を写す。画像は患者が腰につけた受信機で同時受信し、後でパソコンにモニター表示される。
 カプセル内視鏡はイスラエルの医療用検査機器メーカー、ギブン・イメージング社が開発。5月末までに世界で約75万個が販売された。導入に携わった聖マリアンナ医科大東横病院消化器病センター教授兼新潟中央病院内科医師の中嶋孝司さんによれば、国内では07年5月の販売開始以降、100以上の医療施設で使用、47都道府県中、新潟は30番目の導入という。
 新潟中央病院では5月の導入後、既に4人がカプセル内視鏡で検査を受け、近く5人目も予定されているという。検査では小腸内のかいようや血管異常が確認されたケースもあった。
 これまでのように小腸検査のために口や肛門(こうもん)から管を通さずに済み、入院の必要もない。新潟中央病院の患者にも「苦痛はなかった」と評判という。1回の検査代金は約10万円と高価だが、昨年10月に国内でも保険の適用を受けたことから、経済的負担も軽減された。
 ただ、カプセル内視鏡は構造上、組織片検査はできず、治療にも使えない。小腸が狭まっている場合にはカプセルが滞留する可能性もあり、取り除くための設備コストは1500万円以上もするなど、病院側の負担も求められる。
 担当した中嶋医師は「滞留のリスクがあるので、事前の確認が必要だが、小腸は長さが約6メートルもあり、これまで十分に検査できなかった。カプセル内視鏡の検査が増えれば、病気の実態がわかり、人間の消化・吸収の仕組み解明にも貢献するのではないか」と自信を持つ。

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2008/8/15 FDAは20 mg/日超のシンバスタチンとアミオダロンを併用しないよう再警告 m3.comより転載

FDAは20 mg/日超のシンバスタチンとアミオダロンを併用しないよう再警告

 

提供:Medscape

【2008年8月15日】

FDAは20 mg/日超のシンバスタチンとアミオダロンを併用すると横紋筋融解症のリスクが高まると米国医師に警告
Steve Stiles
Medscape Medical News

【8月11日】

 20 mg/日超のシンバスタチンとアミオダロンを併用する患者は横紋筋融解症のリスクが高い、と米国食品医薬品局(FDA)は米国医師の注意を喚起している[1]。
 スタチン系薬であるシンバスタチンは単剤のZocor(Merck社)およびジェネリック薬として、また、エゼチミブとの合剤(Vytorin、Merck & Schering-Plough社)および徐放性ナイアシンとの合剤(Simcor、Abbott社)として入手できる。アミオダロンは広範に使用される不整脈治療剤であり、ジェネリック薬およびCordarone(Wyeth-Ayerst Laboratories社)やPacerone(Upsher-Smith Laboratories社)等の様々な商品名で市販されている。
 横紋筋融解症は、スタチン系薬に共通する潜在的な有害作用と考えられている。しかし、2002年には横紋筋融解症について特別な考慮がなされ、FDAはシンバスタチンの製品表示を改訂し、アミオダロン服用中患者に20 mg/日を超えるシンバスタチンを投与した場合に横紋筋融解症が起こりうることを警告した。
 「このような警告にもかかわらず、アミオダロンとシンバスタチンの併用患者、特にシンバスタチンの用量が20 mg/日を超える患者において、横紋筋融解症の発現がなおFDAに報告され続けている」とFDAは今回の医師向けの通達で述べている。
 処方者は横紋筋融解症のリスクの増加を認識する必要があり、「アミオダロンを服用中の患者には、20 mg/日を超えるシンバスタチンを投与すべきでない」とFDAは述べている。



Food and Drug Administration. Information for healthcare professionals: Simvastatin (marketed as Zocor and generics), ezetimibe/simvastatin (marketed as Vytorin), niacin extended-release/simvastatin (marketed as Simcor), used with amiodarone (Cordarone, Pacerone). August 8, 2008. Available at: www.fda.gov.
Medscape Medical News 2008. (C) 2008 Medscape

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2008/8/15 プロトンポンプ阻害薬で股関節骨折のリスク増大の可能性がある m3.comより転載

プロトンポンプ阻害薬で股関節骨折のリスク増大の可能性がある

 

提供:Medscape

【2008年8月15日】

プロトンポンプ阻害薬は、5年間連続して使用すると股関節骨折のリスクが増大することが研究で示された
Laurie Barclay
Medscape Medical News

【8月11日】

 プロトンポンプ阻害薬(PPI)は5年間連続して使用すると股関節骨折のリスクが増大するという研究結果が、『Canadian Medical Association Journal』8月号に発表された。
 「プロトンポンプ阻害薬の使用に伴って股関節骨折のリスクが増大することが知られている」とマニトバ大学(カナダ、ウィニペグ)のLaura E. Targownik, MD, MSHSらが記している。「我々は、プロトンポンプ阻害薬への曝露期間と骨粗鬆症関連骨折との関係をさらに詳しく調べることにした。」
 1996年4月から2004年3月までの期間で、管理請求データに基づいて股関節、椎骨、手根骨の骨折の患者を特定した。症例(n = 15,792)のそれぞれに、年齢、性別、同時罹患疾患に合わせて対象被験者(n = 47,289)を3例マッチさせた。PPI使用に対する股関節骨折と全骨粗鬆症関連骨折のリスクは、使用期間1年以上から7年以上の範囲で補正後オッズ比(OR)として算出した。
 PPIの試用期間が6年以下の場合には、骨粗鬆症関連骨折の全リスクに対して有意な連関は見られなかったが、PPI曝露期間が7年以上になると、骨粗鬆症関連骨折が有意に増加した(補正後ORは1.92、95%信頼区間[CI]は1.16 - 3.18、P = 0.011)。
 PPI曝露期間が5年以上になると全股関節骨折のリスクが増大し(補正後ORは1.62、95%CIは1.02 - 2.58、P = 0.04)、曝露期間が7年以上になるとリスクはさらに大きくなった(補正後ORは4.55、95%CIは1.68 12.29、P = 0.002)。
 「プロトンポンプ阻害薬を7年以上使用すると、骨粗鬆症関連骨折のリスクが有意に大きくなった」と著者らは記している。曝露期間が5年以上になると股関節骨折のリスクが増大する。さらに研究を行って、今回の知見の臨床的意義を確認し、プロトンポンプ阻害薬を長期使用する患者の骨を保護する薬物の価値を明確にすることが必要である。」
 この研究の限界としては、体形に関するデータと、一般市販薬のカルシウムサプリメント、ビタミンDサプリメント、タバコ、アルコールの使用に関する情報がない点、PPIによる骨折リスクの増加の原因が骨密度の減少なのか、転倒リスクの増大リスクなのかが判断できない点、観察的デザインである点、医師にかからなかった骨折を特定することができない点が挙げられる。
 「他のすべての薬物と同様に、プロトンポンプ阻害薬を使用するのは、それが不可欠であり、その有効性が証明されている臨床状況だけにすべきであることを、我々は提唱する」と著者らは結論で述べている。

 この研究はカナダ衛生研究所の支援を受けている。著者のうち2名は、Janssen-Ortho Canada社、AstraZeneca社、カナダ医薬品医療技術局、Merck Frosst Canada社、sanofi-aventis社、Procter and Gamble Pharmaceuticals Canada社、Amgen Pharmaceuticals社、Genzyme Canada社との間にさまざまな金銭的関係があることを開示している。



Can Med Assoc J. 2008;179:319-326.
Medscape Medical News 2008. (C) 2008 Medscape
 
 
 
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2008/8/15 Terje PedersenがVytorinのSEAS治験について欧州心臓学会にて発表予定 m3.comより転載

Terje PedersenがVytorinのSEAS治験について欧州心臓学会にて発表予定

 

提供:Medscape

【2008年8月15日】

この発表では臨床医にデータをより明確に説明し、エンドポイントおよび患者における臨床イベントの発生率に関する詳細な情報や、同治験で観察された癌の発生率および種類に関する情報を提供する必要があると、SEAS運営委員長のTerje Pedersen博士は語った
Michael O'Riordan
Medscape Medical News

【ソフィア・アンチポリス、フランス 8月11日】

 ミュンヘン(ドイツ)で開催予定の欧州心臓学会(ESC)の2008年総会にて、来月上旬、Simvastatin and Ezetimibe in Aortic Stenosis(SEAS)治験の結果が研究者らにより発表される。数週間前に同治験の結果が発表された際には、このコレステロール低下薬の合剤について多くの議論が巻き起こった。来るべき発表では臨床医にデータをより明確に説明し、エンドポイントおよび患者における臨床イベントの発生率に関する詳細な情報や、同治験で観察された癌の発生率および種類に関する情報を提供する必要があると、研究者らはESCに語った。
 ESCの2008年総会は2008年8月30日から9月3日まで開催予定で、SEAS治験の結果は、Terje Pedersen博士(Ulleval University Hospital、オスロ、ノルウェー)が9月2日朝の記者会見で発表する。SEAS治験[大動脈弁狭窄症患者約1800例の臨床転帰に対する合剤Vytorin(Merck/Schering Plough Pharmaceuticals)の効果を評価する無作為化、多施設共同、プラセボ対照治験]の詳細な結果は、同じ日にESCのホットライン・セッションで発表される。
 同治験に関しては、中間報告が2008年7月21日のロンドン(英国)での記者会見にて発表され、heartwireにより報じられた。中間結果によれば、Vytorinの主要エンドポイント(大動脈弁狭窄の進行と心血管イベントの発生からなる複合エンドポイント)に対する効果はプラセボと比較して高くなかった。一方、虚血イベントのリスク低減効果、すなわち副次的エンドポイント[非致死性心筋梗塞、冠動脈バイパス(CABG)術、PCI、不安定狭心症による入院、非出血性脳卒中および心血管死からなる複合エンドポイント]に対する効果は、プラセボと比較して有意に高かった。研究者らによると、このリスク低減効果は主としてCABG手術の施行件数の減少によるものであった。
 
SEASと他の脂質低下療法の治験との関連

 同博士は、ESCとのインタニューの中で、副次的エンドポイントを解釈する際には注意が必要だが、虚血イベントをSEASのエンドポイントとすることは治験前から規定しており、妥当であると語った。「他の治験の結果を考慮に入れると、これまでに25件の無作為化治験で、脂質低下療法によるアテローム性動脈硬化症関連の虚血イベントの減少効果が明らかにされている」と同博士は語った。「そのため、SEAS治験のVytorin投与群でCABG術の施行件数の減少が認められたことは妥当と考えられる。他の治験から得られたエビデンスは、SEAS治験の副次的エンドポイントに関する結果を支持している」
 Vytorinは虚血イベントを減少させたが、人々の注目を真に集めたのは、発癌リスクが統計的に有意に上昇したという点であった。この結果を受けて、治験のメタアナリシスと癌疫学の専門家であるSir Richard Peto(Clinical Trials Service Unit、オックスフォード、英国)は、発癌リスクが真に存在するものか偶然得られたものかを明らかにするため、現在進行中の他の大規模治験2件を中立的立場から解析した。同氏は、2治験のメタアナリシスからは、Vytorin投与が全癌リスクを上昇させるという仮説は裏づけられなかったとした。Pedersen博士は同解析の結果を妥当なものとみなし、Vytorinが発癌リスクを上昇させることはないと考えていると、ESCに対し語った。
 同博士は、ESCとの対談の中で、SEAS治験が大動脈弁狭窄症の治療に脂質低下薬を使用できるという仮説を検証するための試験であることを強調した。「大動脈弁狭窄症患者は、現時点では一般にLDLコレステロール低下療法の候補とは考えられていない」と同博士は語った。「しかし、我々は、大動脈弁狭窄症患者の大部分で実際にアテローム硬化性疾患の発症リスクが高いことを明らかにした。コレステロール低下療法を受けた患者には、複雑な手術の施行率およびアテローム硬化性疾患の発生率の低下という恩恵がもたらされた。そのため、大動脈疾患患者のアテローム性動脈硬化にさらなる焦点を当てるべきであるということがわかった。」
 heartwireが以前報じたように、多くの専門家は、脂質低下薬が大動脈弁狭窄症の治療薬として有望であるとはみていない。しかし、同博士は、脂質低下薬を大動脈弁狭窄の進行抑制を目的として使用する場合には、早期に投与を開始する必要があるという仮説を語った。同博士によれば、患者の多くは、「いわば大動脈疾患がすでにあと戻りできない段階」に達してしまっている可能性がある。しかし、SEAS治験からは、従来は脂質改善療法の候補と考えられていなかったより早期の患者にも、脂質低下療法の適応が拡大できる可能性があることが明らかになったと同博士は語った。
 ホットライン・セッションでは、同博士が13分間の発表を行い、その後、中立的立場の専門家が5分間の解説を行う。Vytorinに関しては、Effect of Combination Ezetimibe and High-Dose Simvastatin vs Simvastatin Alone on the Atherosclerotic Process in Patients with Heterozygous Familial Hypercholesterolemia(ENHANCE)治験にて期待どおりの結果が得られなかった。そのため、ENHANCE治験とは対象患者が異なるものの(家族性高コレステロール血症患者 vs. SEAS治験は大動脈弁狭窄症患者)、SEAS治験の結果が待たれるところである。
 同博士はENHANCE治験についても、Vytorinのジェネリック薬シンバスタチンを上回る利点についてもコメントせず、ESCに対し、患者母集団および臨床エンドポイントが異なるため、2治験を比較することはできないと語った。VytorinのLDLコレステロール低下効果が、シンバスタチン単独を上回る治療上の利点を有するか否かを明らかにするためには、今後の治験(IMPROVE-ITなど)の完了を待たなければならない。

 SEAS、SHARP、IMPROVE-ITおよびENHANCE治験は、MerckおよびSchering-Ploughの依頼により実施された。



Medscape Medical News 2008. (C) 2008 Medscape

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2008/8/15 抑制性神経伝達物質放出障害は脂肪蓄積を減少させる m3.comより転載

抑制性神経伝達物質放出障害は脂肪蓄積を減少させる

 

提供:Medscape

【2008年8月15日】

視床下部領域からのGABA 放出能を欠いたマウスは、高脂肪食を摂取しても、体重が増加しなかった。
Jacquelyn K. Beals
Medscape Medical News

【8月11日】

 特異的視床下部ニューロンからのγアミノ酪酸(GABA)放出能を欠いたマウスは、痩せていて肥満になりにくいという研究結果が、10日、『Nature Neuroscience』オンライン版に掲載された。これらのマウスは、グレリン(ヒトおよびげっ歯類において視床下部摂食中枢に作用することによって通常食欲を増進させるホルモン)に対する反応も低下している。
 視床下部のアグーチ関連ペプチド(AgRP)ニューロン群(AgRP、ニューロペプチドY (NPY)、GABA放出)は、体重調節に関与している。この研究では、GABAがどのように体重調節機能に関与しているかを検討した。
 この研究は、視床下部におけるGABAの作用を明らかにし、抗肥満薬の標的を示している、と上席筆者であるハーバード大学医学部ベス・イスラエル・ディーコネス医療センター(マサチューセッツ州ボストン)内分泌学部門医学部教授のBradford B. Lowell, MD, PhDおよびハーバード大学とテキサス大学南西医療センター(ダラス)の共同研究者は報告している。
 研究者らは、GABA輸送蛋白欠損の結果として、AgRPニューロンからGABAを放出しないマウスを飼育した。AgRPニューロンは、GABA放出障害を除いて正常と思われた。対照動物と比較して、実験動物は、飼料摂取量は正常であったが、体重の減少および自発運動の亢進が認められた。高脂肪食を継続しても、実験動物は、対照動物と比較して、脂肪の蓄積が少なかった。
 AgRPニューロンは、通常、成長ホルモンの分泌を促進し、食欲を増進させるホルモン、グレリンの標的とされる。また、グレリンは、脂肪組織からの脂肪消費を減少させる。血漿グレリン濃度は、通常、食前に上昇し、食後直ちに低下する。興味深いことに、拒食症患者およびプラダーウィリ症候群患者における血漿グレリン濃度は異常に高い。
 この研究において、AgRPニューロンからのGABA放出能を欠いたマウスは、グレリンの促進作用に対する反応が低下していた。「AgRPニューロンからのGABA放出は、グレリンの摂食促進作用の重要なメディエーターである」と、著者らは結論付けている。AgRPまたはNPY欠損マウスにおいて、同様の作用が認められており、これは、複数の経路がグレリンの摂食促進作用を調節しているということを証明している。
 論文によれば、実験マウスは、エネルギー消費量増加によって食餌性肥満にならなかった。機序の1つに、GABAを介した熱産生促進ニューロンの抑制がある。AgRPニューロンからのGABA放出障害がある場合、この抑制はなく、熱産生が増加し、結果としてエネルギー消費量が増加する。
 GABA放出障害が自発運動、グレリンに対する反応、エネルギー消費に及ぼす影響は、GABA関連経路が肥満の予防法および治療法を模索する上で有望な標的であるということを示唆している。
Nat Neurosci. Published online August 10, 2008.

Medscape Medical News 2008. (C) 2008 Medscape

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2008/8/15 ホルモン活性化 (3)和食しっかり 夜ぐっすり YOMIURI ONLINEより転載

ホルモン活性化
 
 
(3)和食しっかり 夜ぐっすり
 
2008年8月15日  読売新聞)
 
 
 熱帯夜が続き、寝不足になりがちな季節。睡眠を誘発するホルモンのメラトニンで、快眠を目指そう。
 メラトニンは、脳の松果体で、必須アミノ酸のトリプトファンを原料に、セロトニンを経て合成される。
 朝日が昇り、その光が目に入ると、セロトニンの合成が始まる。日没後、セロトニンからメラトニンが作られ、眠くなる。日の出を迎えるころ、メラトニンの分泌が止まり、目が覚める。
 「この自然のリズムを無視し、夜間に活動する生活スタイルが珍しくなくなった。そのため、睡眠障害に陥りやすくなっている」と、東邦大学医学部の有田秀穂教授は指摘する。
 熟睡のカギは、メラトニンとセロトニンの分泌リズムを整えることだ。まずは、目が覚めたらすぐにカーテンを開けて朝日を浴び、しっかりとセロトニンを作ること。同じ動きを繰り返す「リズム運動」も、セロトニンを増やすことが分かっており、ウオーキングや水泳などのほか、ガムをかむだけでも効果があるという。
 眠る時に部屋を暗くすることも大切。周囲が明るいと、メラトニンの分泌が妨げられるからだ。
 メラトニンは、アメリカではサプリメントとして販売されているが、日本では医師の処方がないと入手できない。
 トリプトファンは、良質のたんぱく源である大豆製品や、赤身の魚、肉に多く含まれる。セロトニン合成の際に必要なビタミンB6と一緒に取るとよい。
 ハクサイやキャベツ、ケールなどの葉物野菜には、メラトニンそのものが含まれている。有田教授は、「バランス良く摂取するには、伝統的な和食が一番」と話している。
 

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2008/8/15 なくそう・減らそう糖尿病:2型患者、無呼吸症候群に注意−−3人に1人の割合 毎日jpより転載

なくそう・減らそう糖尿病:2型患者、無呼吸症候群に注意−−3人に1人の割合
 
 
 
2008年8月15日 毎日新聞 東京朝刊
 
 ◇大規模調査
 
 生活習慣の乱れなどが原因で起きる2型糖尿病患者の3人に1人が、睡眠時無呼吸症候群(SAS)にかかっていることが、国内20施設が参加した大規模調査で判明した。国内の2型糖尿病患者のSAS罹患(りかん)状況が明らかになるのは初めて。SASになると血糖値がさらに上がりやすくなるとされる。糖尿病改善のためにも、SASの早期治療が求められそうだ。
 調査は、2型糖尿病患者930人(平均年齢約60歳)を対象に実施。3月末までに481人を中間解析した。
 それによると、SASだった人は全体の35・3%で、特に男性では39・0%に達した。また、BMI(体格指数)が25未満の標準体形の人でも26・2%がかかっていた。国内のSAS患者は、人口の約2%。2型糖尿病患者の罹患率は、肥満の有無にかかわらず極めて高かった。
 SASになると、脳内の酸素濃度が下がり、ストレスホルモンが分泌される。このホルモンは血糖値を上げる働きがあり、糖尿病の人がSASにかかると症状が悪化しやすい。
 SASを併発している糖尿病患者にSAS治療を実施すると、血糖値の状態を示すヘモグロビンA1cが大幅に改善された、という研究もある。
 調査した田中俊一・金沢内科クリニック理事長は「血糖値を適切に抑える視点からも、昼間の眠気などの兆候を感じたら、SASも治療してほしい」と語る。【永山悦子】
 

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月別

わが街  京都  ドクター ご紹介 - http://kanja.ds-pharma.jp/health/yotsu/doctor/078/index.htmlから転載
ドクターからのメッセージ
患者さん一人ひとりに合った治療を目指して
近畿京都府京都市
ひろしまクリニック 院長
廣島 芳城 先生
ひろしまクリニックについてはこちら
 腰痛の発生頻度や原因について教えてください。
上半身の重さは体重の約70%といわれています。その重さを支えているのが腰椎です。腰椎には椎体という骨の部分と椎間板という骨と骨の間に入っている部分があります。椎体は機械的な負荷により変形が進行し、また骨粗鬆症の進行とともに脆くなっていきます。椎間板も年齢とともに変性していきます。驚くことにこの変性は10歳の子供たちのすでに9%に起こっていると報告されています。治療を要する腰痛の発生頻度の調査では20歳代以上の年齢層ではほぼ同じくらい(40〜65%)で発生していることが報告されています。このような背景から近年、腰痛はもっとも有訴率が高い疾患になっています。大半の腰痛は数日間で治りますが、臀部痛や下肢痛を伴う腰痛は専門的な治療が必要になる場合も多いので注意しましょう。
 高齢者の下肢痛を伴う腰痛の多くは腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)という病気です。また激しい腰痛の場合、脊椎圧迫骨折のほか、非常にまれですが背骨の感染症(化膿性椎間板炎など)があります。免疫力が低下している方、糖尿病、ステロイドを内服中の方が罹りやすいので、患者さんは診察の時に既往歴や飲んでいる薬剤についても必ず医師に伝えていただきたいと思います。
 腰部脊柱管狭窄症の手術について教えてください。
最近では内視鏡を使った手術も増えてきました。内視鏡手術は患部が明るく拡大されて安全に行えることに加えて小さな傷と手術中の筋肉の損傷が少ない(低侵襲)ため早期に社会復帰できるという利点があります。しかしすべての方に内視鏡手術がよいという訳ではありません。狭窄箇所が多数ある場合などは内視鏡手術では従来の手術と比べて時間が長くなることもあり、心臓や肺などの病気であまり体力がない方などにとっては、総合的に考えて低侵襲とはいえないからです。どのような手術方法がその患者さんにとっていいのか、医師がメリットだけでなくデメリットについても説明しますので納得したうえで選択していただきたいです。
 腰痛の患者さんを診察するにあたってどのようなことを感じていらっしゃいますか?
腰痛の治療には画一的なものはありません。患者さんの病態がまったく同じものがないことは勿論のこと、治療には患者さんの社会的背景や満足度などを考慮することが必要だからです。
 いままで急性腰痛と慢性腰痛の違いはその罹患期間の違いと考えられてきましたが、近年、functional MRIを用いた研究が進み、痛みを感じたとき脳のどの部分が活動しているかわかるようになってきました。様々な研究報告によれば、慢性腰痛は急性腰痛と単に病気の期間の違いではなく、患者さんの心理社会的要因がかかわっている可能性が示されています。事実そうであれば、たとえ外傷で起こった急性腰痛も心理的な要因で慢性期に移行していく可能性があります。そうするとお医者さんと患者さんの関係は大変重要になります。お医者さんが患者さんを励まし、勇気づけ、また、安心感を与えることによって、急性腰痛が慢性に移行することを防ぐことができるかもしれないからです。利害得失の説明や、個人的、社会的背景を考慮した治療方法の提示。そして、患者さんのQOLや満足度の重視。この三つをもって、患者さんの価値観を尊重し、個人個人に合う治療法を提示するというのが、今一番求められていることなのではないかと感じています。





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ドクターからのメッセージ
放っておいて大丈夫?その痛み、そのしびれ
近畿京都市東山区
京都第一赤十字病院整形外科 副部長
大澤 透 先生
京都第一赤十字病院についてはこちら
 立つ、歩く・・・このような生活の基本というべき動作に支障を感じることはありませんか?
生活に影響をおよぼす腰痛疾患として、ぎっくり腰、ヘルニアなどをよく耳にしますが、とくに高齢の方に多い「腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)」という疾患もあります。あまり知られていませんが、加齢現象の1つとして腰骨(腰椎)が変性したために周辺の神経が圧迫され、立つ・歩くなどの負荷に伴って、いわゆる坐骨神経痛と言われるお尻から太腿の後ろ側にかけた痛みや、つっぱり感、しびれなどが起こるものです。長い距離が歩けなくなり、重症の場合は100mでも困難になりますが、しばらく前かがみで休むと再び歩けるようになるという「間欠跛行(かんけつはこう)」も特徴的な症状の一つです。
 年を重ねることで、腰椎の変性が起こる方もあれば起こらない方もあり、変性したからといって必ず症状があらわれるとも限りません。腰部脊柱管狭窄症が進行した場合、もっとも典型的にあらわれる症状は残尿感ひいては失禁などの膀胱直腸障害ですが、このように重症化する方もあれば、慢性的な症状に悩みながら一生付き合っていく方、あるいは急激な痛みのピークを過ぎた後に沈静化する方もあり、全ては人それぞれです。しかし、症状が進行し始めると一気に悪くなり始めるポイントがあり、やがては脱力感や麻痺などが起こります。
 症状のあらわれ方は千差万別ですが、50代以上で思い当たる症状のある方は、適切な治療を受けることで改善する可能性が十分あります。よほど重症化していない限り、治療は血流改善剤や鎮痛剤などの内服薬と、コルセットや運動、牽引などの理学的な施術を併用する保存療法が効を奏します。さらに急性期の痛みにはブロック麻酔を数回行い、それでも患者さんが満足を得られる結果にならなければ手術を検討するというように、治療は段階的に効果を確かめながら進みます。
 手術では、100%とまではいきませんが、痛みの症状を中心に6〜7割の改善は見られます。ただし、一度傷ついた神経の細胞は元に戻らないため、進行していればしているほど残る症状も多く、程度も大きくなります。しかし、手術そのものの危険は少なく、方法も確立されているため、高齢であることを理由に手術を避ける必要はありません。
 現在は、ただ寿命を長くすることよりも、すこやかに過ごせる寿命―「健康寿命」を延ばすことの大切さが言われています。腰部脊柱管狭窄症など腰痛を伴う病気は命にかかわるものではありませんが、その症状によって、立つ・歩くなど生活の基本的な動作をはじめ、仕事や趣味などの活動にも大きな影響がおよびます。好きなことが好きなようにできることは、生活に満足感を得るための大切な要素ですが、腰痛によって動作や活動に制限が生じると、生活の満足感が損なわれる可能性があります。しかしそのとき、症状に合わせて活動の幅をせばめてしまうか、今の生活に合わせられるように症状を改善するかはあなた次第です。従来は50〜60歳の方が多かった腰部脊柱管狭窄症の患者さんですが、最近は70代、80代の方も大勢おられます。とくに高齢の方でも元気な方、元気だからこそ「腰痛を治してもっと動きたい」と思う方が、病院を受診されています。また、日頃から活発に出歩いているからこそ、不調にも早く気付くことができるのでしょう。
 元気に動けるときはどんどん動き、立ったり歩いたりといった基本動作に支障があらわれたとき、あるいは1カ月以上原因の思い当たらない腰痛に悩んでいるときは、自己判断で放置しないでください。足腰の痛み・しびれを起こす病気には血管の病気も含まれます。それを鑑別するためにも、ぜひ整形外科を受診してください。



ドクターからのメッセージ
腰痛のさまざまな対処法をアドバイスします
近畿京都府京都市
京都市立病院 整形外科
田中 真砂史(たなか まさし) 先生
自己診断で治療を始める前に、腰痛の原因を正確に診断することが大切です
最近は鍼治療の研究も進んできたので、まず接骨院や鍼灸治療に行かれる腰痛の患者さんも少なくないようです。患者さんにとっては痛みが取れればよいわけですから、比較的入りやすい窓口に行かれる気持ちはよく分かります。
しかし、これらの治療を長く受けていた後、整形外科に回ってきた患者さんのなかには、がんの転移が腰痛の原因だったケースもあります。腰痛は骨や関節など運動器の障害だけでなく、がんや感染症、内臓疾患や心理面から起こるものなど、さまざまな原因によって起こることを知っておいてください。
私は、西洋医学(整形外科)と東洋医学(鍼治療など)のどちらの窓口から慢性の腰痛の治療に入っても構わないと思っていますが、腰痛の原因を検査しておく必要があります。そこで、一度は整形外科で正確な診断をしておけば、安心して腰痛の治療を続けられるのではないでしょうか。
腰部脊柱管狭窄症の治療法には、さまざまな選択肢があります
腰痛の原因疾患のなかでも、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)は60〜70歳代によくみられる疾患です。腰部脊柱管狭窄症は、下肢のしびれ感や痛み、間欠性跛行(かんけつせいはこう)(しびれや痛みが出てきて休み休みでないと歩き続けられなくなる状態)が特徴です。いずれも、生活を送るうえでの大きな障害となります。間欠性跛行は閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)のような足の血管の動脈硬化でも同じように起こるため、このような患者さんに下肢の動脈硬化の状態を測定することもあります。また、下肢痛は糖尿病による末梢神経障害でも起こります。そこで、見た目は腰部脊柱管狭窄症のような症状であっても、他の原因で起こった症状かどうかを詳しく診断する必要があります。
腰部脊柱管狭窄症を含めて慢性腰痛の約5割は薬物治療で改善し、3〜4割はブロック注射で痛みが取れています。整形外科を受診すると「すぐに手術」と心配される患者さんもいるようですが、保存的な治療から開始し、患者さんと相談して手術の必要な人には手術をお勧めします。
腰部脊柱管狭窄症の治療は、まずは血流を改善するプロスタグランジンE1(PGE1)製剤や筋弛緩薬の内服から始めます。とくに、PGE1製剤は間欠性跛行の改善が期待でき、服用し始めてから2〜3週間で「長く歩けるようになった」など、患者さん自身で効果を実感することができます。胃潰瘍などの副作用を予防するため、消炎鎮痛剤は痛みが強いときだけ服用してもらうようにしています。これらの薬物治療を1か月ほど試し、症状が改善していればこのまま続けるか、内服量を減らしていき、内服を中止する方向へもって行きます。
薬物治療で改善がみられない患者さんには薬物治療に加えて理学療法(牽引や温熱療法など)、神経ブロック(仙骨硬膜外ブロックや神経根ブロック)、あるいはトリガーポイント注射などを行います。
治療法の選択肢は、腰痛の原因によってさまざまです。医師と相談して適切な治療に取り組んでください。


腰痛 ― 予防体操 ―
(10)予防体操まとめ 8ポーズ1日2回理想
2007年9月7日 読売新聞)

 今回は最終回。腰痛予防に効果的と思われる動きを、一連の流れに組み込んだ体操を紹介する。これまで紹介した動きも入っている。時間に余裕のあるときなどに試してほしい。それぞれの動きを各10回行う。
 〈1〉床に寝て、ひざを軽く曲げ、背中で床を押すように、おなかに力を入れる。
 〈2〉続いて、同じ姿勢から腰を浮かせる。頭や肩、足の裏を床につけておくのがポイント。
 〈3〉同じ姿勢で、片ひざを胸に引きつけ、お尻などの筋肉を伸ばす。左右交互に。
 〈4〉両ひざを抱え、ひざに頭を近づけるように体を丸め、背中の筋肉を伸ばす。
 〈5〉もう一度寝ころび、片足ずつ、ひざを伸ばしたまま、できるだけ高く上げる。つま先を上げるようにして、アキレスけんも含め、足の後ろ側全体を伸ばす。
 〈6〉両ひざを曲げて寝ころび、へそをのぞき込むように、両肩を持ち上げる。腹筋に力を入れるのが狙い。
 〈7〉四つんばいになって、足を片方ずつ上げ、まっすぐ伸ばす。お尻の筋肉を鍛えるのが狙い。腰を反らしたり、ひねったりしないよう注意する。
 〈8〉イスに座って、足を開き、上体を前にかがめ、背中の筋肉を伸ばす。
 この一連の体操を、1日2回できれば理想的だ。(埼玉医大整形外科准教授・白土修さん監修)